ごんブロ

だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

悪い習慣をやめたい。習慣について書かれたおすすめの良書

 

 『人生は習慣で出来ている。』

 

手垢がつくほど言われてきた言葉ですが、けだし真理であります。(けだし言いたいだけ)

 

夢を叶えることも人生を破壊するのもつまるところは習慣の積み重ね。

だから良い習慣を身につければそれだけ良い人生が送れるはずで、それが分かっていても悪い習慣がやめられない。習慣とはそれだけ身につけることが難しく、そしていったん身についた習慣をやめることはそれだけむずかしい。習慣は恐ろしいものです。

 

私が自分の『悪い習慣』についてやめなければ本気でまずいと危機感を抱いたのは、元モーニング娘。吉澤ひとみさんが起こされた飲酒ひき逃げ事件、それに続いて報道された当時の彼女が送っていた生活の様子を知ったことがきっかけでした。

私には飲酒の習慣はありませんが、あれを見て「ぜんぜん他人事じゃない。私も最悪こうなるかもしれない」と背筋が寒くなったのです。

 

アルコール使用障害、依存症も突き詰めるとただの『習慣』です。というよりも、依存性物質を摂取する習慣が人を依存症にしてしまうのでしょう。

私は吉澤ひとみさんについて何も知らないただの他人ですが、でもきっと習慣化していた毎日の深酒について周囲は「いい加減にした方がいいよ」と止めていただろうし、あの事件に至るまでにもイエローカードが出るような出来事が恐らくあったはずです。そこで立ち止まって引き返すことが出来ていたら、ひき逃げという最悪なレッドカードを引き出すことはなかった。

 

かく言う私がはまり込んでいた悪習慣は『夜更かし』でした。

これにより私は半年間で30回以上会社を遅刻し、人生が悪化するに至りました。

このままじゃいけないと習慣について学ぶことを通して己を見つめ直し、ようやく悪い習慣から抜け出しつつあるので勉強になった本をご紹介します。

 

 

まず意志力について知る

  

スタンフォードの自分を変える教室』/ケリー・マクゴニガル 

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

 

 

意志の力と行動について科学的に分析した書。

意志力という言葉について、著者はこう定義します。

 

「あなたが本当にしたいことを、あなたの一部が本当はしたくない時にすることができる能力」。

 

習慣についての本ではないのですが、その基礎部分「やる気」の仕組みとその正体を分かりやすく伝えるほか、意志力の鍛え方についてもくわしく書かれているので、次に紹介する本をもっと理解したい場合は本書を先に読んでおくと知識が補強されてより良き。 

 

 

本題。どうすれば習慣が身につくのか

  

『小さな習慣』/スティーヴン・ガイズ

小さな習慣

小さな習慣

 

 

 "習慣を身につけるのに意思の力は要らない。"

 

"目標はばかばかしいほど小さくしろ。"

 

1,500円ぽっちでこの知見が得られるのだからこの本は実質無料、みんな買った方がいい。

 

習慣について書かれた様々な本を読みましたが、この本はすごい。何ならこれ一冊ですべて網羅できるので、逆に言えばこれだけは読んでほしい。

 

ばかばかしいほど小さな目標を毎日成し遂げること。それ自体はちっぽけに見えても、実はそれこそが意志力のトレーニングであり、そのばかばかしいほどの小さな目標によって鍛えられた意志力がやがて人生を変える。

 

『すべての物体は外から力を受けない限り、その状態を続ける。』

 

もっともエネルギーが必要なのは動き始めで、一度動き始めてしまえば外部から力が加えられない限り、それは動き続ける。ニュートンの運動の第1法則は人生にもあてはまる。だからとにかく小さくていいから動き出すこと。

 

本書は筆者のスティーヴンが「1日1回の腕立て伏せ」が「週3回のジム通い」になった経験を元に書かれたものですが、私も筆者にならって「1日1回のスクワット」を目標にしたところ、現時点で8日間毎日続いています。(拍手)2日目以降からは毎回だいたい10回くらいやっています。(大喝采

スクワット毎日10回×365日になったら一体どんなしりになれるだろう…!

 

ガイズ氏は「腕立て伏せ1日1回」の他は「本を1日2ページ読む」「文章を1日50文字書く」を目標にしたのだそう。

通勤電車生活になってからというもの、本を読まない日がなくなったのでそれは放っておいても良いとして、私も1日50文字の日記でも書こうかしら…。日記は私にとって「ばかばかしいほど」小さくないから難しそうだけども…。

 

ちなみにこの毎日の小さな習慣は1つだけじゃなくて2つ〜3つ並行するとなお良いそうです。



夜更かしのやめ方は?

 

そもそもの本題。

 

悪習慣の断ち切り方ですが、こと『夜更かし』であれば話は簡単であることを教えてくれたのがこちら。 

 

発達障害の僕が「食える」人に変わったすごい仕事術』/借金玉 

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術

 

 

 

そういうわけで、結論はとてもシンプルです。余計なことは一切言いません。最寄りの心療内科に出向いて、眠るためのお薬を貰ってきてください。

(中略)なぜなら、不眠は本当に危険な状態だからです。

不眠は長く続けは続くほど、加速度的に全てが悪くなっていきます。仕事のミスも増えるでしょう。増えた悩み事は、さらに加速させます。(中略)うつの初期症状も大体は不眠です。絶対にナメてかかってはいけません。

不眠は死に至る病であり、ありとあらゆる精神疾患につながる道だということは強く認識してください。さっさと服薬しましょう。

     引用元:『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』/借金玉

 

これ以上に無くシンプル。

 

もう的確過ぎてちょっと本を読む顔を上げて目頭を押さえて涙をこらえるレベル。

 

本書は発達障害の方が発達障害の方に向けて書かれたライフハック本ですが、発達障害ではないけれど定型発達に比べると発達に偏りがある私が読んでもとても得るものがありました。

発達障害じゃないから自分には関係ないと思わず色んな人が読むといいと思う。

 

ちなみに私は睡眠薬に行くまでもなく実家に引っ越しをして家族の誰かに監督される方法を選んだので病的な夜更かしの習慣はなくなりました。見栄っ張りなので誰かの目があるととたんにちゃんとした人間の行動ができるんですよね。こういうのも生活の張り合いっていうのでしょうか。

でも引っ越しする前に読んでいたらきっとすぐに心療内科に駆け込んでいただろうなぁ…。もっと早く知りたかった…。

 

ここも好き。

 

(中略)世界は「ハイスコア自慢」で満ちています。新聞も、テレビもインターネットも、人生ハイスコア自慢だらけです。まるで、ハイスコアを出すことが人生の目的みたいな気がしてきます。

そんなことはありませんよ。あなたの人生を生きましょう。

ツイッターで僕のフォロワーが教えてくれた素敵な言葉を置いておきます。

「表彰台が全部埋まっていても、自分のレースを走り切ろうと思います」

     引用元:『発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術』/借金玉

 

 

以上、悪い習慣をやめるためにおすすめの良書3冊でした。