ことしの8月半ばから9月の半ばまで、社員食堂が工事によって一ヶ月間使えなかったので、自分で弁当を作っていました。
本記事はそんな一ヶ月間の弁当の記録になります。
弁当をつくる前
そもそもはじめは弁当をつくる気なんてサラサラなかった。
職場の周りこそ潤沢に食事処があるわけではないけれど、駅から職場までの道すがらにはコンビニもオリジン弁当もあるので、食堂が使えない一ヶ月のあいだはそこで調達しようと思っていた。
しかし、ものの2〜3回で不満を覚えてしまう。
オリジン弁当で買ったおにぎりはすこぶる味がうすくて口に合わず、コンビニ弁当は量かたんぱく質か野菜のどれか、もしくは複数に物足りなさがある。
そしてどちらにしても、食べたいと思える弁当が無い。買いに行くタイミングが悪いようで、ラインナップがすくないという問題もあった。
また職場のビルには、ごみの分別の決まりがある。弁当の空容器は「プラごみ」なので「一般ごみ」に出してはならないけれど、汚れたプラごみをそのまま捨てることは忍びない。なら洗ってからプラごみのごみ箱に捨てればいいのだけれど、それはあまりにめんどうくさい。そんなめんどうくさいことをするくらいなら、いっそ自分で質も量にも満足のいく弁当をつくったほうがいい。
ということで、まずはおにぎらずをつくってみることにした。
不慣れなせいで、こんなものをつくるのに小一時間かかった。
おにぎらずは米とおかずをおにぎらずに、弁当箱につめたほうが楽なことを知る。
ということで、たった一ヶ月のためとはいえ、あたらしく弁当箱を買った。
というのも、むかし私が愛用していた、母の代から使われていた40年ものの弁当箱を、母が処分してしまっていたからだった。
プラスチックに似ているけれど異なる、汚れや米粒がつきにくい不思議な材質の雅やかな弁当箱で、なにより容量が私の胃にぴったりなところが大変気に入っていた、唯一無二の弁当箱だった。
いま売っているもののなかでいちばんよく似ていたものが、中川政七商店の、漆の上から樹脂をコーティングした弁当箱だったので、あの弁当箱もそういったものだったのかもしれない。
思い出深いおかず
かぼちゃ
山本ゆりさんの『もうお鍋には戻れない!レンジで一発!かぼちゃの煮物』にはむちゃくちゃお世話になりました。
これを作ったらお鍋には戻れないと感じるくらい美味しくて簡単なかぼちゃの煮物
— 山本ゆり(syunkon レンジは600W) (@syunkon0507) 2019年3月30日
耐熱容器に[砂糖、みりん各小さじ2、醤油大さじ1/2、水大さじ4]を混ぜ、3〜4cm角に切ったかぼちゃ1/8個(200g)を入れ(フラット型なら皮を下、ターンテーブルなら皮を上に)600Wのレンジで6〜7分チン。
裏返して冷ます。 pic.twitter.com/gAhV2AGUAs
めちゃくちゃ簡単で美味しくて見た目も綺麗と、本当に非の打ちどころの無い惣菜で、大活躍でした。
からあげ
中高生時代、お弁当に入っていたらいちばん嬉しかった、味の素の冷凍から揚げ。
久しぶりに食べたところ、脳内で中高時代のお昼の思い出が一気によみがえるような衝撃を受けました。いつ食べても美味しい。なつかしい。もはや私にとってのおふくろの味。
セロリとこんにゃくのきんぴら
わりと昔からつくっているマイフェイバリット惣菜なんだけれど、お弁当のおかずにぴっっったりだった。
つくった弁当
惣菜は休みの日にまとめてつくって、あとは前夜に焼いたり詰めたりして仕上げていました。
しゃけ、牛肉と牛蒡のきんぴら、かぼちゃ
しゃけ、かぼちゃ、牛肉と牛蒡のきんぴら、冷食のひとくちカツ
夜の弁当づくりを基本にしていると、家に不在の夜の翌日は弁当無しになってしまう。
しかもこの朝は惣菜がかぼちゃしか残っておらず、はじめは弁当無しで家を出るつもりが、冷蔵庫に四日前の牛丼の残りを見つけ、急きょ気が変わる。
かぼちゃ、四日前の牛丼、卵焼き
朝の10分くらいで弁当をつくれたこの日によって、おのれの弁当づくり力に自負が生まれ、弁当づくりが負担でなくなる。
味の素の冷凍からあげ、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ
しゃけ、玉子、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ
パプリカの梅あえ、からあげ、玉子、蓮根と牛肉のきんぴら
しゃけ、惣菜屋さんの海老カツ、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ
からあげ、かぼちゃ、卵焼き、ピーマン
からあげ、ピーマン、卵焼き、夕飯の肉じゃがの残り
夕飯の残りのしゃけフライ、かぼちゃ、からあげ、こんにゃくとセロリのきんぴら
このお弁当がいちばん美味しかった。MVP弁当。
卵の半月焼き、かぼちゃ、からあげ、こんにゃくとセロリのきんぴら、ひとくちカツ
前夜は家に不在で、お米もなく、朝にガーッとやってつめこんだやつ。
卵の半月焼きとは、目玉焼きを半分に折って焼いたもの。卵焼きとちがってほぼほったらかしで出来るし、卵1個ですむし、洗い物もすくないのですごくいいものだと気づく。
卵焼き、からあげ、かぼちゃ、こんにゃくとセロリのきんぴら
豚の肉味噌そぼろ、炒り卵、ほうれんそう
三食丼のお弁当を一度つくってみたかった。
が、白ごはんだと味気なかったので、この日以降ごはんにゆかりか塩昆布を混ぜるように。
豚の肉味噌そぼろ、炒り卵、ほうれんそう
惣菜屋さんのエビチリ茄子、卵の半月焼き、からあげ、ブロッコリー
これにプラスおにぎりだけ買う。
パプリカの塩昆布あえ、かぼちゃ、夕飯の残りのハンバーグ、五目炊き込みごはん
いよいよラストです。
玉子焼き、からあげ、パプリカの塩昆布あえ、筑前煮の残り
見栄えが悪いときは写真を撮らなかったり、あるいはうっかり撮り忘れたりしたものも含めて、22~23回くらい作った。
いまは食堂が改装オープンしたので食堂生活にもどっているけれど、自分のつくった弁当が美味しかったので、気が向いたらまた弁当をつくろうと思う。