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だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

【後日談あり】女友達(29歳)が1年弱付き合った彼氏と別れた理由が味わい深かった

先日友達のMちゃんが彼氏とお別れしたのですが、その理由に大変趣きを感じ、かつ学びが深かったので書き留めたく、2ヶ月ぶりのブログ更新です。



友達が彼氏と別れた話

 

 

前置き

 

登場人物

Mちゃん…29歳女性。おしとやか可愛い。育ちが良い。

彼氏さん…33歳男性。ルックス良し。収入申し分無し。

 

 

Mちゃんと彼氏さんが出会ったのは今から一年半前、社会人アウトドアサークルの場でした。お互い初対面時から印象が良く、半年ほどでお付き合い開始。

順調にデートを重ねて交際歴が半年になる頃、「彼に何か不満はある?」と聞いた時の答えがこちら。

 

「不満というか、もう改善されたんだけど、今まで付き合った男の人の中でいちばんお金を払わない。一緒にご飯を食べに行って、彼の方が多く飲むのに割り勘だったりするから、そこは多めに出してほしい、と伝えた」

 

「あと、飲食店なんかで些細なことで腹を立てて不機嫌になられることがストレス。これはこの間話し合った時に伝えて謝ってもらったけれど、改善されない」

 

2つ目の『すぐに不機嫌になる男』については、桃山商事さんの記事にあるくらい普遍的な男あるある問題ですが、どちらにしても付き合う前には全く見せなかった部分だったようで。

 

(桃山商事さんの記事はこちら。名記事です)

president.jp

 

もう一回話し合わないと駄目やろねぇと締めくくったその半年後、つまり先日に事件が起き、Mちゃんはとうとう別れを決意。私を呼び出し、ことの顛末を語ってくれたのでした。

 

 

何が彼女に起ったか?

 

その夜、Mちゃんと彼氏さんは、Mちゃんの住む街にある、Mちゃんお気に入りのお店に食事に行きました。こはちょっとお高めの、白木のカウンターテーブルで美味しい和食と日本酒を楽しむような、大変雰囲気のいいお店なのですが、その日は特別忙しく、注文した品の提供が遅かったり、その上注文が通っていないなどのミスが三度も起きたのだそう。

 

そこで彼氏さんはいつもの不機嫌を発動。隣にいたMちゃんはせっかくの美味しいお料理の味が感じられなくなるほどで、常ならば彼女はこういう時、彼氏さんに対し「も〜、怒ったらあかんよ〜(なでなで)」などしてデートの空気の維持に努めるのですが、その日はそんな気分になれず、むしろ「何故、いつもいつも私がこいつの機嫌を取らなければならないのか?」と嫌になって放置。

彼氏さんの機嫌はどんどん悪くなっていき、お会計の段になってとうとう、彼は女性店員さんに対して怒りをぶちまけます。

 

その怒り方はかなり厳しく、店中の人間が気付くほどのものだったそう。隣にいたMちゃんはその時の心境を、「まるであおり運転の助手席にいるような気分だった」と後述します。

もうデートどころではありません。お店を出ると、彼氏さんは怒りの勢いのまま早足で歩き出したためにMちゃんはその場に置いて行かれ、情けなさや好きなお店への申し訳なさ、デートを楽しもうとしていた気持ちを恋人にぶち壊された悲しさから泣き出してしまいます。(しかも勘定は割り勘)

立ち止まっているMちゃんのところに引き返してきた彼氏さんは、Mちゃんが泣いていることに気づき、「なんで泣いてるん」と訊くも、Mちゃんは「一人になりたい。今夜はもう私の家に来ないでほしい」と拒絶。その場で解散となりました。

しばらくして一人で気持ちを落ち着かせていたMちゃんのもとに、彼氏さんからLINEが入ります。

 

【飲み直さないの?】

 

それを見てMちゃんは「はぁ?」と思いましたが、冷静に返信します。【怒っている人と一緒に飲みたくありません。】

 

それに対し、彼氏さんも返信します。

 

【あれは怒るやろ】

 

【(以下、何故俺が怒ったのか、如何にその怒りに正当性があるかという説明がえんえん続く)】

 

 

バトルの始まりです。

 

 

問題の本質は何か

 

新しいラウンドdレンダリングイラストを待っている空のボクシングアリーナ | プレミアム写真

※イメージ図

 

その後二人は何時間もかけてLINEで応酬を繰り広げるのですが、いやー、面白かったです。(LINE見せてもらった)

 

とにかく自分の怒りの理由を説明し、自分の行動に正当性を持たせようとお店を糾弾する彼氏さんと、それに対して「あなたが怒っている時、私の気持ちはいつも無視されてつらい」「注文ミスは確かにお店が悪いけれど、お店にも事情というものがあって、なぜそれを思いやれないのか」というMちゃんの話は当然噛み合わず、やがて争点はこんがらがった末にお店のことに。

 

そこで彼氏さんが主張した言葉には、私の頭にまるで無いクレーマーの視点が凝縮されていて大変興味深かったです。

 

【店側にどんな事情があっても、客には関係ない。1万円を払ったら1万円のサービスを受けてしかるべき】

 

いやもう、びっくりしました。

私はアルバイトはほぼ飲食店で、外食好きでよく一人でも飲みに行くような人間なので、こういった発想はもはや斬新に感じたのです。

LINEを読みながら思わず、「お前外食向いてねぇ〜〜〜〜!!!!」と突っ込みを入れながらも、同時に深く理解しました。

 

ああ、この人はケチなんだ、と。

 

絶対に払ったものに対して同じだけの対価が欲しい。絶対に損をしたくない。そういう人なんだなと。

 

それに加えて、怒りの発露という幼稚な行動。彼氏さんは自分が怒ったことは仕方がない(俺は悪くない)、という論調だったわけですが、そもそもそれが誤りで、大人が怒りの感情をコントロール(アンガーマネジメント)出来ないなんて恥ずべき事です。

不快な思いを人に伝える際に、怒りを乗せる必要など無いにも関わらず、よりにもよってデートの場で第三者に怒りを表すなんて、大人として論外の振舞い。Mちゃんでなくてもドン引きは必至です。

 

最終的に、それでも【俺があそこで怒ることはお店の成長にも繋がる】という謎目線をかます彼氏さんに対し、Mちゃんは【お店のことなんかどうでもええわ】と切り捨て、【とにかく今夜はあなたのせいで楽しくありませんでした】と結び、別れを決意したとのこと。

そしてもう首尾よくお別れできたので、彼氏さんは無事元カレさんになったみたいです。

 

一緒にお酒を飲みながらMちゃんは、「私は人にはなるべく親切にしたいし、困っている人がいれば助けたい。私にとってそれは当然だけど、彼は真逆の考え方で生きている。その価値観の違いに絶望した」と言っており、二人は付き合って2年目に入る再来月には結婚に向けて動き出そうとするタイミングだったのですが、結婚はしたいけれど彼と結婚するくらいなら独身でいたほうがまし、と思ったそうな。

29歳という、一般的に焦りがちなタイミングで、冷静にこのジャッジを下せたのは、ひどく思慮深くかつ勇気ある英断であったと思います。

 

他にも酔いが回って出てきた『彼のことを嫌だと思ったエピソード』に、一緒に街バルに行く→そのバルでは受付でお金と引き換えに3枚綴りのチケットをもらい、協賛店舗での飲食費として1枚ずつ使うシステム→店員さんが事前に回収するはずのチケットを回収し忘れる→彼氏さんが「これで4軒目行けるやん」と言う→Mちゃん「なに言ってんのー、ちゃんと渡さなあかんよー」といなす→Mちゃん、お店を出る時に「回収されてませんよ」と店員さんにチケットを渡す→彼氏さん、お店を出てから「渡さなければよかったのに」と文句を言う…という話があって、そのあまりのみみっちさに、思わず私は「卑しい!!!!」と叫び、

 

「それはもう本当にあかん、卑しい。育ちが悪すぎる。私はMちゃんに、卑しい男と一緒になってほしくない。お父さんもお母さんもおばあちゃんも、Mちゃんが卑しい男と一緒になったら悲しむよ」

 

と手を握ってしまいました。

 

私もこれまでの人生で関わってきた人間の中で、特別にケチだなと思った男女が二人いて、どちらとももう付き合いは切れているのですが、ケチというのはお金を出し惜しむだけじゃなく、心がケチなんだなぁと、深く感心すると共に、やっぱり『吝嗇(けち)』というのは本当に欠点なのだな、ケチな人間とは仲良くなってはいけないなと思わされました。

 

これだけ『ケチ』が気になるのはやはり、私という人間にも少なからぬケチな性質があるがゆえの同族嫌悪でもあり、戒めの思いもこめて、これを結びの言葉とさせて頂きます。



ケチな奴はあかん。

 

 

ケチはさておき…

記事中で引用した桃山商事さんの記事も収録されている本がこちら。

 

生き抜くための恋愛相談

生き抜くための恋愛相談

 

 

また、アンガーマネジメントが出来ず、長年パートナーを苦しめていたアラフィフ男性が、パートナーとの別れを目前にして、本気で自分を変えたという非常に興味深いお話がこちらになりますので、よろしければ。

 

 

www.gentosha.jp

 

おしまい

 

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後日談

 

・・・という内容のブログを書いて、2年が経ちました。

おかげさまでこちらの記事は、当ブログにおいて今でもよく読まれる人気記事となっています。

あれから2年の月日が過ぎ、Mちゃんの身の周りにも変化があったので、彼女のその後について追記します。

 

2019年の11月に当時の彼氏さんとお別れしたMちゃんは、一ヶ月間ほど心穏やかに過ごして心身を回復させたのち、年が明けて2020年になるとともにマッチングアプリ3つに登録。その後未曽有の新型コロナ騒動が日本中を席巻するなか、感染防止対策を取りつつアプリで知り合った男性たちと粛々とデートを重ね、夏にはそのうちの一人である同年代の男性とお付き合いをスタート。

コロナ禍が続くあいだも二人は順調に仲を深め、交際1年を迎えた2021年の8月、Mちゃんはプロポーズを受け、晴れて11月22日(いい夫婦の日)に入籍なされました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めでたい!!!!!

 

 

 

buddhavector1

 

 

困難の中にあってもくじけず、己の心の声と人生に誠実に向き合い、幸福を追求し続けるMちゃんに、心からの賛辞と、全身全霊の祝福を捧げます。彼女のゆく道が、これから先、いつも明るく、あたたかなもので満ちていますように。

 

大人になってから通った習い事、趣味サークル


家計に余裕の無い家庭で育ったため、習い事に無縁の子ども時代を過ごしました。

 

スイミング・習字・ピアノ・空手・バレエ…

 

同級生の子どもたちがお教室に通う姿を、どれほど羨ましく眺めていたことでしょう。

 

やがて社会人になり充分なお給金を貰えるようになった私は、まるで過去の鬱憤を晴らすかのように様々な習い事、サークルを渡り歩くようになったのでした。

 

ということで、今回は私が社会人になってからこれまでに通ったお教室、サークルについて振り返りたいと思います。



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■ヨガ

定番のやつ。OLの習い事といえばこれ。

それまでまったく運動することがなかった身にもとっつきやすく、またホットヨガだったため冗談みたいに発汗するのが気持ちよく、8ヶ月くらい通っていました。

社会人になって1ヶ月目に研修先の慣れない枕でめちゃくちゃひどい寝違いをして以来、ずっと首に爆弾を抱えた状態だったのですが、ヨガに通うようになっていつの間にか完治していたので、ヨガは本当に体にいいイメージしか無い。

 

インナーマッスルの鍛え方や体幹のバランスの取り方、柔軟運動の基本や瞑想の仕方・効果を学べたことは割とその後の生活や運動にも活きたかもしれない。



■水泳

肩こり解消に泳ぐ動作が良さそうに思い、会社が契約しているスポーツクラブのプールに一時はまる。2〜3ヶ月くらい週1で通うも、プールに入る前に化粧を落とさなければならないことや、長い髪を乾かして帰らなければならないこと、あと当時は目が悪く2weekのコンタクトレンズを使用していたのでその世話が面倒だったことなど、もろもろ面倒くさいことが多くて足が遠のく。



■ランニングサークル

いちばん長いこと続いたし打ちこんだ。(3〜4年ほど)

社会人になって一年が経つ頃には6キロほど増量していたので、減量すべくランニングを始めたのですが、ランニングは一人でやっていてもモチベーションが続かない上、女が一人で夜走ることに恐怖心を拭えなかったために大阪市内の大手ランニングサークルに入会しました。

サークルに入って仲間が出来ると走ることがぜんぜん苦にならなくなり、走れる距離も周りにつられてどんどん伸びて二年目にはフルマラソンを完走出来るまでになりました。

 

ラソンというスポーツは競技人口がとても多いので老若男女でわいわい交流出来るほか、一年中世界中で大会が開催されているので仲間たちと旅行+マラソンと組み合わせたりと、ずっと長く多方面から楽しむことのできる良いスポーツだと思います。

あと単純に黙々と一人で好きな音楽を聞きながら走るのは大変ストレス解消になって良かったです。



■登山サークル

会社に登山部があり、なんでか入部して結構な頻度で、これも3〜4年ほど登っていました。

ちなみに登山部は基本的におじいちゃんばかりで若い女性社員が入部したのは私が初めてだったのでめちゃくちゃ喜ばれ、完全にオタサーの姫の気分を味わえました。(周りおじいちゃんだけど)

今は一人暮らしをやめて実家(京都寄り)にいるので以前のようなフットワークの軽さで山に出向くのが難しく、また私を契機に若い新入部員も増えたので、役目は果たしたと思い堂々と行っていない。

けれど今頃の冷気を含んだ秋の空気を嗅ぐと、あんなにもしんどいにも関わらず、また山に登りたくなりますね。



■ストレッチバレエ

美しい姿勢を手に入れる為に大人バレエをやりたい+マラソンで虐め抜いた筋肉を正しいストレッチでフォローしたいという意図の元、ちょうどよさそうなストレッチバレエ教室というものに通ったのですが、特に通い続ける動機がなかったので2〜3ヶ月でやめる。



■クラヴ・マガ

イスラエルで生まれた近接格闘技で、ずっとあこがれがあったのと、夜道を一人で歩くことの多い身で護身術を身に付けるのに越したことはないということで、半年ほど通う。

 

楽しかったし、けっこう真面目に通っていたのですが、半年も通っていると自分(ひよわ)の強さの天井みたいなものが見え、しょせん自分が強くなっても絶対に鍛えている男には敵わない以上、本当の『護身術』というのは、決してオスに加害しようという気を抱かせない、むしろ率先して守りたくなるような可愛いメスでいること(夜道が危ないどうこうなら、必ずオスが送ってくれるような女になること)、つまりメス力を鍛えることをいうのではないかと思い至り、辞める。(どんな変遷だよ)

 

しかしこの理念(どんなに鍛えたところで自分よりも強い人間には敵わない、本当の強さとは相手と戦わないこと)は合気道太極拳の根底にある理念なので、今も機会があればこの二つのどちらかはやってみたいなぁと思う。



■PC教室

仕事で膨大なデータを扱うようになり、これはもうExcelVBAを勉強しないと無理だという結論に至り、自費で3ヶ月ほど通い、なんとか一人で単純なマクロを組んだりできるようにはなりました。



人狼サークル

文化系の趣味も欲しくて一時アナログゲーム人狼に手を出していました。人狼というのは7人くらいいないと盛り上がらないゲームなので、サークルに所属するのが都合が良いのです。

半年ほどやっていましたが私自身の『人を騙していると(人狼サイドでプレーしていると)じんましんが出る』というゲームに向いていない体質と、人間関係のもつれからやめました。



■ボルタリング

とりあえずサークルに入れば友達が出来るし上達も速いと脳に刻みこまれたので、これもサークルに入って一年くらいやっていたのですが、半年ぐらい経った時点で自分が『高所恐怖症』であることに気づき、引っ越しを機にやめました。



■フットサル

ボルタリングサークルの仲間を中心にフットサルもやっていたのですが、これも引っ越しを機にやめた形に。フットサル自体はけっこう好きで、下手なりに上達していくのが楽しかったのですが、ランニングと同じ「今の生活でこれ以上運動する余裕はない」という理由から再開する気にならず。



■シナリオスクール

今通っている習い事。

月に3回ほどスクールに通って、エッセイや小説を書いたり、書いたものを講師(作家)の先生に講評されたりしている。楽しい。



◎通うに至らなかったけれど、ちょっとだけ触ったやつ

 

・ゴスペル教室

ゴスペルを歌うのって精神衛生上良さそうな気がして体験教室に行き、めっちゃ楽しく通う気しかなかったものの、『課題音源のCDをポータブル音楽プレイヤーに移すことが難しい』という些細な事情ひとつで初回限りになる。これに関しては自分でも「なんでやねん」と思っている。

 

・料理教室

ABCクッキングスクールに既に通っている友達から誘われて行き、4回だけコースなどお得なプランを試すものの、講師の方の腕前が自分とあまり差異がない気がして入会はせず。

 

・麻雀

これも文化系趣味が欲しく、初心者サークルに入って少しの間やっていたのですが、あまりにも奥が深いゲームがすぎて、並行してやっていた人狼の方にシフトしていった。今はもうルールを覚えていない気がする。



◎機会があればやってみたいもの

 

・習字教室

いつか通う。すでに教室にもめどはつけている。ただシナリオスクールと曜日がかぶっている。

 

・フラメンコ

地元に著名なフラメンコスクールがあるのでせっかくなので通ってみたい。

 

太極拳合気道

理念に興味がある。

 

・手芸教室

裁縫が出来る人にあこがれがある。それに縫いものに集中してちくちくやる時間って脳に良さそうじゃないですか。

 

ウクレレ

バイト先のバーでギターが趣味の人が最近ウクレレにもはまっていてたまに弾くのだけど、音色が可愛くて素敵なので私もやりたい。



以上、習い事、趣味サークルの振返りでした。長かった!!!(というか多すぎ)

 

しかし改めて書きだしたものを客観的に見てみると、体を動かすことが好きで、語学や音楽にはあまり興味が無いんだなという傾向が見えて面白い。(ウクレレはやってみたいけれど)

 

ちなみに上記の分だけ習い事などをやってみて私が分かった習い事が続くコツは、1.アクセスしやすい(立地)2.友達が出来る(習い事以外の楽しみがある、やめにくくなる)だと思っています。

何かの参考になれば。

 

1月〜8月までにかけて観た劇場公開映画の一覧と、映画館業界のお話

 

今年の目標の1つに『劇場公開映画を30本観る』というものがあるのですが、その進捗と備忘録です。

 

だいたい観た順で、

 

蜘蛛の巣を払う女

・天才作家の妻 40年目の真実

クリード 炎の宿敵

ボヘミアン・ラプソティ(4回目)

・グリーン・ブック

・翔んで埼玉

・ギルティ

・プロメア

・アラジン

・キングダム

海獣の子供

・ハッピー・デス・デイ

トイ・ストーリー

・天気の子

・工作

ワイルド・スピード スーパーコンボ



16作品!

 

4月に体調不良でくたばって丸一ヶ月以上何も観られなかったのがちょっと痛かった。

 

ノルマはあと14本ですが、9月に観たい映画が4本控えているので10月〜12月の三ヶ月間で10本・・・平均ひと月3本以上、あ、ぜんぜんいけるぞ!!

 

やっぱり4月に観たいものを観ていれば今頃は余裕で高笑いしている頃でしょうから、4月に1本も観ていないのは惜しかったな。



■映画館がもっともアツい時期



今年は人生でもっとも映画館に通っているわけですが、そうしているとなんとは無しに映画館の業界側の事情などが見えてくるので面白いです。

そこでこの8ヶ月の映画館通いで分かったのが、

 

・映画館がもっともアツい時期は3月〜4月


ということ。より細かく言うと2月後半〜4月末くらい。この時期に一年の中でもっとも高水準の面白い映画が集中するので、この二ヶ月間はわりと頑張って映画館に行ったほうがよい。

 

というのも、アカデミー賞ノミネート作品が公開されるのがだいたいこの時期なんですよね。別にアカデミー賞信奉者というわけではないのですが、けれどもやっぱり高品質な映画が多い。

一年中映画を観ていると、どうしても「今月はハズレだな」という月が出てくるのですが、3月〜4月の二ヶ月間はそれが無いどころか「次どれ観よう!?!」「今日はもう2本立てでいくしかない、いやいっそ3本立てか!?!」などなど一人で悩んで盛り上がれるので、楽しい時期です。

 

つまり私のように年間予算を立てて劇場公開映画を観る場合、3月〜4月の二ヶ月間に予算を集中させた方が良い。

私はこのあたりが分かっていなくて、あとこれとこれも観たいけど、でもそうすると月々の平均予算を超えてしまうし、予算を使い切ってから冬に突入したら、観たいものを渋ってしまいそうだしなぁ、、、と思ってためらってしまったのだけど、結局4月は体調を崩すし観たい映画があんまり無いハズレな月もその後出てきたので、3月に思うさま映画を観れば良かったなぁと今になって思います。

 

あと他に分かったことが、

・映画館商戦のシーズンは春と夏


ということ。

2月末〜4月にアカデミー賞映画が続々封切りされて、毎年興行収入40億円以上を普通に叩きだすドラえもん、コナン映画を筆頭とする春休み映画があって、GWまでこれで引っ張る。

 

本番は夏で、恐らく7月第3週の金曜日に公開される枠というのが日本の映画界で一番良い枠なんじゃないかなぁと。(次点で第2金曜日)

ジブリ映画が公開される時はだいたいこの枠が用意されることが多かったようで、今年ここに収まったのが、前作『君の名は。』で歴代日本映画興行収入ランキングで2位を記録した新海誠監督の最新作『天気の子』でした。

 

・・・と思って日本の歴代映画興行収入ランキングを見ていたら、確かに7月公開作品が多いですが、それに次いで12月公開作品が多いですね。

 

ということは、



・映画館商戦のシーズンは春休みと夏休みと冬休み



が正しいですね。別になんの意外性も無い。




■その他気づいたあれこれ



・映画館の公開スケジュールは流動的で、一週間ごとに決められる



どうも映画館の一週間って金曜日始まりの木曜日終わりのようで、その週の客入りを見て翌週の上映回数とスクリーンを月曜日か火曜日に会議なんかで決めているみたいなんですよね。私は映画館で働いたことが無いのですが、たぶんそう。

で、金曜日〜木曜に公開される映画のスケジュールが分かるのはだいたいその週の火曜日なので、どうしても観たい映画があるけれど次の休日まで日にちが空いている、みたいな状況であれば、面倒だけど毎週公開スケジュールを確認した方が無難。というのも、



・普通の映画(興業収入10億円未満)の上映期間はだいたい一ヶ月



映画館はその映画の前週の売上からその週の上映回数と時間、スクリーンを決めるので、当然売上が下がったら上映回数も減らすわけです。

そして映画の興業収入というのは基本的に公開初日を頂点に右肩下がりに推移するのがセオリーなので、同じ月でも上映1週目と3週目では上映回数もスクリーンもまったく違うものになり、4週目が終わると共に上映終了になるのが普通の流れ。

逆に言えば、3週目でも上映回数が豊富で広いスクリーンがあてがわれている場合、その映画はだいぶヒットしているので上映期間も2ヶ月目に入ると考えてよい。

 

このあたりの目算を立てて映画を観る順番を決めています。



あとはまぁ、考えてみれば当たり前なんだけどあんまりみんな知らなかったりするのが、

・TOHOシネマズは東宝映画の経営なので、松竹映画の上映はほぼ無い

 

とかこの間友達と話していて「初めてTOHOシネマズの意味を知った」と言われたので、そんなものなのかなと思いました。



おしまい

この夏読んだものと観た映画の備忘録と近況


今年の夏はトマトジュースばかり飲んでいました。

 

自動販売機限定商品のサントリーのトマトジュースのスポドリ割りを飲んでトマトジュースの美味しさに目覚めて、とはいえスポドリ割りはしょっちゅう飲むには糖分が高いので、砂糖・食塩不使用の伊藤園の『理想のトマト』を箱買いしておやつ代わりに毎日飲んでいました。

 

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伊藤園さんHPよりお借りしました)

 

トマトに含まれるリコピンやビタミンは肌を美しく健康に保つと言われ、実際トマトジュースを飲んでいるとただでさえ良い便通が更に良くなると共に、今年の夏は例年よりも日焼けしなかったように思います。来年も飲もう。

 

 

今年の夏読んだ本とか漫画とか映画


■漫画


金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿(6) 

 

もうそろそろ読まなくていいかなと思うのに、でも今ほかに読みたいもの無いしなと思ってつい買っちゃう



進撃の巨人(29)

進撃の巨人(29) (講談社コミックス)

進撃の巨人(29) (講談社コミックス)

 

 

〜今回の号泣エピソード〜

 

ガビちゃんの「悪魔なんていなかった」とコルトの「長生きしてほしいと思ったからだ」の一連

 

あとピークさんって前から「いいなぁ」と思っていたけど、やっぱりすっごく「イイ」よねぇ・・・。

諌山さんの描く女性って強くて優しくて険しくて、通りいっぺんの女じゃないところがすっごくいい・・・。

 

進撃の巨人って語るべきテーマがありすぎてあまり目立たないけれど、諌山さんのジェンダー観はホモソーシャルの匂いが全然無い、稀有で優れたものだと思う。


 

■本

・元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法

元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法 (だいわ文庫)

元FBI捜査官が教える「心を支配する」方法 (だいわ文庫)

 

 

本屋で何気なく立ち読みしたらめちゃくちゃ面白くて買ってしまった。

こういう人心掌握術の本が好きで昔からよく読んでいるのですけれど、本作は実際にロシア工作員を二重スパイにスカウトしたり、容疑者を自白させるといった仕事をしていた元FBI捜査官が著者で、ガチすぎる実績に裏打ちされた人心掌握術を元に語られる『初対面の人間から好意を持ってもらう方法』や『相手にうまく要求を通す方法』などはものすごく勉強になりました。何度でも読み返したい。



・元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術 

元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術

元ドイツ情報局員が明かす心に入り込む技術

 

 

上記の本が面白かったのでこれも面白いかなと思ってつい買ってしまったのですが、こちらは外れでした。ハウツー本とノンフィクション小説が駄目な感じに混ざってどちらもいまいちになった珍しい本。



・出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

 
この夏いちばんおもしろかった読みもの。

 

夫との別居、10年間を捧げた職場(ヴィレバン)に対する失望、と人生のどん底にあった著者の自分探しの物語。とてつもなく面白くて本が読みたくなって元気がもらえる、素晴らしい本でした。

 

良い本というのは読み終わった時、目の前にきらきらとした何かが降ってきて、心の本棚にその本がそっと仕舞われるけれど、そういう本でした。




■ドスケベ小説4作+BL小説1作



・龍の執恋

 

 

・復讐の花園

復讐の花園 皇妃は凌辱の夜に喘ぐ (シフォン文庫)

復讐の花園 皇妃は凌辱の夜に喘ぐ (シフォン文庫)

 

 

 

・喰らい殺す神の嫁

喰らい殺す神の嫁 (ガブリエラ文庫)

喰らい殺す神の嫁 (ガブリエラ文庫)

 

 

 

・痴人の恋

大正ヱロス綺譚 痴人の戀 (ジュエル文庫)

大正ヱロス綺譚 痴人の戀 (ジュエル文庫)

 

 

 

・悩ましい彼

悩ましい彼 美しい彼3 (キャラ文庫)

悩ましい彼 美しい彼3 (キャラ文庫)

 

 


『おっさんが読むんじゃない、ハーレクインでもない、成人女性向けの官能小説』を初めて読んだのですが、面白かったです!!

 

ジャンルとしてはティーンズラブ小説になるのですが、私がティーンエイジャーの頃ってこういった小説は無かったか、有っても目も当てられないひどいクオリティ(女の脳味噌が空っぽ)のものばかりだったのですが、今は業界のレベルが上がっていて良質な作品がめちゃくちゃあるのですね。全然押さえていない沼でした!

 

特に草野來さん作品がすごく面白く、こういった小説には珍しく作品世界の経済までしっかり描写する筆力の高さが他作品より頭一つ抜け出ていました。スーパーダーリンの経済力がちゃんと経済的なスーパーダーリンという。

 

『悩ましい彼』はBL小説界の雄、凪良ゆうさんの作品『美しい彼』のシリーズ3作品目で、もはやBL小説の枠組みを超えた普通にめちゃくちゃ面白い青春小説というかお仕事小説で、今から続きの4巻が楽しみでなりません。




■映画



・アラジン

 

トイ・ストーリー

 

・天気の子

 

ワイルドスピード スーパーコンボ



このあたりはもう諸氏諸兄によって語り尽くされているので置いておくとして、アマゾンプライムビデオで見て面白かったこちらをご紹介。

 

『ある女流作家の罪と罰(原題:Can you never forgive me?)』 

ある女流作家の罪と罰 (字幕版)
 

 


いや邦題ゴミ〜〜〜〜〜!!



90年代のNYを舞台とした実在の贋作作家の女性の物語。めちゃくちゃ面白かったです。しみじみと心にぐっとくる名作でした。



 

近況というか、家まで送るよ男の謎

 



今年の初めから地元のバーで時々バイトしているんですけれど、この間バイト中にそこのお客さんである3つ年下の男の子と地元のかき氷屋さんのかき氷を食べたいという話になったので、初めてお昼間に会ってかき氷を食べて、ちょっと私の買い物(セリアとダイソー)に付き合ってもらって、午後4時に解散ということになったのですが、その人が「家まで送るよ」と言うのです。

 

それが車とかならまだ分かるし甘えようという気にもなるのですが、彼は自転車である上に私の家とはまったく方角が違うので、当然普通に断ったのですが、全然引き下がらないので「まだ喋りたいのかな?」と思って、一駅分くらい余計に歩いて、その歩いている最中にも「家までは送らなくていいからね」と言いつつ、駅前で「もうここまででいいから、じゃあ」と別れようとしたらまだ「いや、家まで送るよ」と言うので若干イライラしてきて、いつものバーの前まで行って、そこで「まじで送らなくていい、今は夕方で帰り道が危ないことも何もないし、家まで付いて来られても本気で困るからここで別れよう」とガチトーンで言ってやっと帰ってもらったのですが、なんというか、ここまで断っているのにも関わらずしつこく家まで送ろうとしてくる人を初めて見たので驚くと共に恐怖しました。



明るい内に!!!

 

自転車で!!!!

 

3回断ってるのに!!!!!

 

家まで送ろうとすな!!!!!!!!!!



本人に言えなかったのでこの場を借りて大声で言わせて頂きました。失礼しました。

 

そんでもってこれは下心が満載というよりも、ジェントルマン意識を履き違えた中学生みたいな恋愛観の男案件なのだと思います。

下心が満載の男はちゃんと車で送ってくれるし、それだったらこっちも家まで送ってもらうのだけれども、自転車って。27で自転車て。

 

夏のしょっぱい小話でした。

 

美しい佇まいとは何か『かもめ食堂』の小林聡美を見ながら考えた

 

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邦画もテレビもほぼ観ないので、『かもめ食堂』も『ねがね』も観たことが無く、小林聡美さんという有名な女優のことをこの年にしてほぼ知らない人間なんですよ。 

というか、むかし小林聡美さんがパスコのパンでサンドイッチをつくって食べるCMを見ていた時、母に「ごんちゃろみたい」と言われ、

 

え? こんなパッとしないおばさんに??

15歳の私が似てる????

 

と大ショックを受け、以来小林聡美さんを避けて生きてきたのです。(大失礼)(あと母は小林聡美さんが好きで娘を褒めたつもり)

 

あれからもう15年。

 

このところ何故か今さら古畑任三郎のドラマにハマっていることから、古畑任三郎と言えば三谷幸喜三谷幸喜と言えば元奥さんの小林聡美さん、とネットサーフィンをしていたところ、とあるブログの『かもめ食堂』の感想記事に行き着きまして。

そのブログ主さんは主演の小林聡美さんについて、「あんなに所作の美しい、凛とした佇まいの女性はちょっといない」と絶賛されていたのです。

 

私はもう15の小娘ではありません。

この年にもなると、生まれ持った造作の美しさよりも、所作や佇まいが美しくあることの方がいかに重要か分かるものです。

 

だって「圧倒的に顔の美しい女性」と「圧倒的に所作の美しい女性」がいるとしたら、後者の女性の方が見てみたいと思いません?

 

私も「顔がきれいな女性」より「所作のきれいな女性」と言われたい。

 

いそぎ、私は『かもめ食堂』をレンタルして視聴しました。

 

そしてほぼ初めて見る「動く小林聡美」とその佇まいに感動すると同時に、美しい佇まいとは何かについて考察したのでこちらにその結果を書き留めます。

 

 

◆私が思う佇まいが美しく見える人の条件

 

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【見た目編】

・肥っていない

 

いきなり身も蓋もないですが、これ。肥っている人は駄目。

私が『かもめ食堂』の小林聡美さんの何にいちばん感動したかというと、あの耳からあごにかけて走るほっそりとした美しいフェイスラインです。

 

美しい所作や佇まいって訓練によって身に付くものなので、体型が前提条件にあると生まれつき太めの人はどんなに訓練しても痩せない限り身に付かないことになりますが、でも確かに肥っていて「凛とした佇まい」という言葉が当てはまる人って、想像つきません。

私達が「凛とした佇まいの人」を想像する時、思い浮かぶのはすらっとした人であるはず。けれどあくまで日本人として平均的な体質の持ち主ならば、肥っていないということは、バランスのとれた食事を摂り、定期的に運動しているということの証左でもありますから、そういった暮らしが美しい佇まいにつながるというのは納得の理由です。



・姿勢が良い

 

小林聡美さんはとっても姿勢が良い。

肩はそれほど張っていないのですが、背筋がすばらしく真っ直ぐです。

共演されていたもたいまさこさんと比べると、如何に彼女の姿勢が美しいかはっきりと分かります。

かもめ食堂』の作中では小林聡美さんが合気道の膝行を行なうシーンがありますが、あれはそもそも姿勢が良くないとうまく出来ないのだとか。



・肌が美しい

 

小林聡美さんを語るにあたって絶対に外せないことと言えばあの白くてきれいな美肌。

色白は七難隠すと言いますが、美肌はそれを上回ります。肌が美しいとそれだけではっと人目を惹く。

 

 

【動き編】
・よどみの無い動き

 

かもめ食堂』の小林聡美に感動したその2は、あの無駄な動作が見当たらないよどみのない動きでした。

料理をする時の、コーヒーを煎れる時の、あるいはテーブルを拭く時の、まるで約束されたかのような柔らかい動作には見惚れてしまいました。

よどみが無い動きと言うと速い動きを想像するかもしれませんが、小林聡美のそれはゆったりとした、丁寧で迷いのない落ち着いた動きなんですよね。



・静けさをまとっている

 

映画自体がそういう造りといえばそうですが、騒々しさと無縁。「ガン」とか「バターン」みたいな耳障りな物音を立てない。焦らないし慌てない。

これは映画の中だけじゃなくて、小林聡美さん自体が静かな人なんだと思う。

日常生活で立てる物音が大きい人間って、なんとなくそれが見た目に出ているじゃないですか。

個人のがさつさや静けさはそれくらい体に染みこんで気配として現れるのだと思う。

 

【メンタル編】

・勤勉さが滲み出ている

 

もはや精神論にまでやって来ましたが続けます。

かもめ食堂』を観て以来、肥っておらず肌がきれいで姿勢が良くて仕草が上品、だけど小林聡美に覚えるような佇まいの美しさを感じない女優って、何故なのだろう、何が足りないのだろうと考えていたのですよ。

そこで『かもめ食堂』を思い起こしてみるに、サチエさん(小林聡美)ってとても勤勉なんですよね。

お客さんが誰も来なくても同じ時間にお店を開けて掃除をし、時間になったらお店を閉め、時おりプールに行き、毎晩合気道の膝行をやってから眠る。

 

淡々と、規則正しい生活を送る。これを実行するには非常に強い自制心が必要です。

 

そしてこれは役というよりも小林聡美さん本人の資質なんじゃないかと思ったのです。

 

欲に溺れず、ストイックで、自律心がある。

 

古き良き日本人が持っていた勤勉さというものを小林聡美は備えているように思う。

 

私は原節子さんの映画も観たことが無いのですが、でも原節子評伝は読んでいて、今回小林聡美さんの佇まいの美しさの理由について書いていてなんとなく、原節子さんのイメージと重なる部分が多い印象でした。

東京物語』も観なきゃなぁと思うのですが、私は女が弱い物語が好きじゃないので、小津安二郎にまったく心惹かれないんですよね…。



ということで、小林聡美を見て考えた『美しい佇まい』の条件6つでした。



私もまずは夜更かしをやめて規則正しい生活から始めよう!!!(今期200回目の決意)

4月に読んだもの、観た映画など

久しぶりのブログ更新です。丸一ヶ月ほど放置していました。

 

4月の第1日曜に京都競馬場で開催されたマラソンイベントに久々に参加した翌日夕方から急性咽頭炎で高熱を出し、市販の風邪薬も病院の解熱剤も効かないために丸々一週間を寝付いて過ごし(今思うとインフルエンザだったのか…?)、翌週も病み上がりで今一つ調子が悪くブログを書くような気にならなかったのです。

 

今ではすっかり元気で体力と気力が充実しているので、本当に健康は大事。超大事。(しょっちょう言ってる)

 

なんだか今年に入ってから二度も風邪を引いてダウンしているので健康オタクとしての自負がズタボロなのですよ。一人暮らしをしていた時の方が風邪を引かなかったことを考えると、通勤時間が短いこと、自炊して体が必要としている食べものをもりもり食べていたことが健康体を支えていたのかもしれません。

 

寝付いたりお家に引きこもっている時というのは読書がはかどるもので、今月はとりわけたくさんの漫画を読みました。

電子書籍の時代は寝ながらでもお金をじゃんじゃん使えるので危険ですね。どこにも出かけていなくともしっかり経済を回していましたよ。

 

ということで今月の読書録です。



◎ミステリと言う勿れ1〜4/田村由美 

 

作者の田村由美さんは普通に天才の方なので当たり前だけれどやっぱりめっちゃ面白い。

 

主人公の整(ととのう)くんが徹頭徹尾「平成生まれの男の子」として描かれているのが地味にすごいと思うのです。田村由美さんの世代の方が描いていることを思うとなおさら、よく描けるなぁと。

平成で生まれ育った私でもここまで平成…というか21世紀生まれの男の子を正確に描くことは出来ないと思う。田村さんはどうしてこんなに若い男の子の姿を描けるのだろう。それがすごい。



 

◎どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している/水谷さるころ 

 

幻冬舎プラスで公開されていた「夫が変わった日」が興味深すぎて買ってしまった。さるころさんの著作は結構読んできたのですが、それだけにオノDさんってそんな人だったの?! とちょっとびっくりしました。(月に1〜2回くだらないことでキレるなど)

「夫が変わった日」は本当に面白いので色々な人に読んでほしい…。



 

◎彼方のアストラ1〜5/篠原健太 

 

最高に面白かったです。

 

宇宙×遭難×青春ものなのですが、すべてにおいて完成度が高い。研ぎ澄まされているレベルの面白さ。一つだけ文句をつけるとしたら「全5巻は短すぎる」くらい。もっともっとみんなの冒険をずっと読んでいたかった、そんな気持ちにさせてくれる最高の漫画。こういう読後感を味わいたくて私は物語を読んでいると実感する。

 

あまりに面白いので初見は「うわああああああああ(続きはよ)!!!!!」っていうテンションで読んでいたのですが、二度目にゆっくり読み返したら色んなシーンで泣いてしまいましたよ。主要キャラ全員大好きすぎる。

 

あとものすごくニッチなツボなんですけれど、キャラクターが多い作品でせりふの吹き出しだけがあって「誰が喋っているのかよく分からん」というコマがあるとして、次に読み返した時に「あいつとこいつとあいつが喋っている」と瞬時に分かる、みたいな感覚がめちゃくちゃ好きなんですけれど、それが『彼方のアストラ』では味わえます。(誰得情報)



 

進撃の巨人28/諌山創

進撃の巨人(28) (講談社コミックス)

進撃の巨人(28) (講談社コミックス)

 

 

サシャのお父さんのシーンで号泣しながら読み進めました。

やっぱりこの物語はすごすぎる。ここまでちゃんと描くところがすごい。

 

あまりに面白すぎるので読んでいる間はあんまり呼吸が出来ていない気がする。



 

◎すべて愛のしわざ3/もんでんあきこ 

すべて愛のしわざ 3 (MIU恋愛MAXCOMICS)

すべて愛のしわざ 3 (MIU恋愛MAXCOMICS)

 

 

絵もお話もとっても上手なエロ漫画家の作品なのですけれど、なんかこういまいち変態性に欠けているというか尖ったところがないんだよなぁ…(と思いつつもつい買ってしまう)。

めっちゃがっつりセックスしているんですけれど、なんかライトなんですよね。逆に濃いエロ漫画が苦手な方には良いのかもしれない。



 

◎さんかく窓の外側は夜7/ヤマシタトモコ

さんかく窓の外側は夜 (7) (クロフネコミックス)

さんかく窓の外側は夜 (7) (クロフネコミックス)

 

 

ヤマシタトモコさんの作品の中でいちばん続きが気になる作品。

 

この作品は何をもってもとにかく冷川さんが最高なんですよ。

 

もう素晴らしく作者の「フェティシズム」が詰まった魅力的なキャラクター。フェチというか偏愛というかこだわり。(もんでんさんのエロ漫画に足りないのはこれだな)

 

冷川さんというキャラクターを鑑賞するために読んでいる作品。「いやぁ、いいですねぇ〜〜〜」と良い壷を鑑賞するような心境で読んでいます。

 

先生とかエリカちゃんと逆木さんの「血の繋がっていない家族」な関係性とかにも大変萌える。いやぁこれは見事な壷…ほぉぉ〜〜…!



 

◎美しい彼/凪良ゆう

美しい彼 (キャラ文庫)

美しい彼 (キャラ文庫)

 

 

BL小説はほとんど読まないんですけれど凪良ゆうという作家さんには絶大な信頼を寄せています。この方が書く物語はお手本のように読みやすくてご都合主義な展開がないところが好き。



 

花とアリス殺人事件/乙一

花とアリス殺人事件 (小学館文庫)

花とアリス殺人事件 (小学館文庫)

 

 

久しぶりに乙一の小説を読みました。

原案が岩井俊一の映画なためか極力乙一臭を消した筆致で描かれていたのであまり「乙一を読んだ」という気がしなかったのですが、徹子が同級生の男の子をぶちのめすシーンが大変に乙一でめちゃくちゃ良かったです。

でもってなんかこう、岩井俊一って女子中学生に夢見すぎのおっさんでは…? と大人になった今思うっていう。自分が女子中学生の時「Love Letter」を読んだ時は岩井俊一すてき!!すき!!って思っていたんですけれどね。15年経って読むと、あれ…?(ちょっと…^^;)みたいな。



 

◎かいじゅうタイムズ/乙一 

 

乙一の「小生日記」がめちゃくちゃ好きで、また日記式エッセイを書いてほしいなぁと常々思っていたんですが、あるじゃないですか!! Kindle限定で!!!

見つけた時は大興奮しましたよ。

でもこれは新聞に掲載していたエッセイなので「小生日記」みたいな本当に日記といった内容ではなかったのでちょっと不完全燃焼。

だからさ〜〜〜〜、やっぱりさ〜〜〜〜、日記ってすばらしいんだって〜〜〜〜〜。日記書こうよみんな〜〜〜〜〜!!!!



 

◎マージナル1〜3/萩尾望都 

マージナル (1) (小学館文庫)

マージナル (1) (小学館文庫)

 
マージナル(2) (小学館文庫)

マージナル(2) (小学館文庫)

 
マージナル(3) (小学館文庫)

マージナル(3) (小学館文庫)

 

 

萩尾望都さんの文庫版作品って絵が小さいのであまり買いたくない(大きな版でほしい)のですが、電子書籍Kindle Fire)だったら解決じゃん!! ということに気づき、十代の頃に一度読んだきりだった「マージナル」を読み返すために購入。

この作品はたぶん萩尾さんがアラサーの頃に描かれたと思うのですが、やっぱりもうとんでもない天才すぎやしませんか????? なにこの題材????? すごすぎ?????(語彙力の欠如)

 

男しか生まれなくなった不毛の地球を舞台に、世界の真相を教えられないまま独自の社会に500年間閉じ込められて生きている人々を描いた物語なのですけれど…。めちゃくちゃ面白い…。掲載から20年以上が経っている今読んでもとんでもなく面白い…。

読み終わったあとはなんだか感極まってボロボロ泣いてしまった。すごい、としか言いようのない物語。

 

あとやっぱりエメラダが可哀想すぎて…(´;ω;`)



 

クララ白書1/氷室冴子 

クララ白書 1 (コバルト文庫)

クララ白書 1 (コバルト文庫)

 

 

パブリックスクール」を読んで以来、寄宿学校×青春ものを読みたい欲がくすぶり続けている状況にあります。

探しているんですけれどなんか見つからないんですよね〜〜〜〜。絶対あるでしょうにどこにあるのやら。ハリー・ポッターみたいな寄宿学校ものさぁ〜〜〜〜。

 

ということでとりあえず30年前の少女小説クララ白書」を読んだ次第ですが、やっぱりちょっと微妙に求めているのと違うんだよな…。いやでも面白かったです。谷川史子さんのイラストが完璧に勘所をつかんでいるあたり、谷川史子さんってすごいんだなぁと改めて感じた。この人材を配置した編集も有能の極み。

 

あと氷室冴子さんって古典の知識がずば抜けて高くて、この時代の女性作家って本当に頭が良いというか、頭脳と教養のレベルが今の作家と全く違うんですよね。米原万里さんとかもそうだけど、即興で短歌を詠めたりするんですよ。どこでそんなの習うの??(ゆとり教育育ちの困惑)



 

◎ゆりあ先生の赤い糸1〜3/入江喜和 

 

ゆりあ先生の赤い糸(2) (BE LOVE KC)

ゆりあ先生の赤い糸(2) (BE LOVE KC)

 

 

ゆりあ先生の赤い糸(3) (BE LOVE KC)

ゆりあ先生の赤い糸(3) (BE LOVE KC)

 

  

大好きな入江喜和さんの新作。むっちゃくちゃ面白い。

こんなに少ない登場人物でなんでここまで面白いものが描けるんだろうって思うほどに面白い。これはドラマ化してほしいわ…! すごい低予算でも出来ますよ…!!(そこかよ)

 

入江さんは「みんなが描かないような地味な人を主人公とした作品を描きたい」というポリシーの持ち主で、やすこさん(おかめ日和)にしてもたかこさん(たそがれたかこ)にしても巻が進むごとにじわじわ大好きになっていくものですが、ゆりあ先生に関しては1巻からすでに大好きです。かっこ良い…。ゆりあさん好き…。男顔で大柄でスタイル抜群って見た目も最高…。



 

◎ブルックリン 

ブルックリン (字幕版)
 

 

ちょうど良い良作映画でした。しみじみ良い。

18歳くらいの内気でまじめなアイルランド人の女の子が一人ぽっちでニューヨークに移住して、激しいホームシックに苛まれながらも新大陸で自分の居場所を見つける、ただそれだけの何も起こらない静かな物語なんですけれど、一人の女の子が成長していく様がじっくり描かれていてそれがしみじみ良い。

 

大人になるということは自分の人生を選択するということ、決断するということ。選択するとはもう一方を選択しないということ。他ならぬ自分の手で切り捨てるということ。

そのことがまざまざと描かれた味わい深い作品でした。



 

ブラックパンサー 

 

マーベルのヒーロー映画で監督は20代でロッキーのスピンオフ「クリード」を作った若き才能であるライアン・クーグラーアメリカでは大ヒットした作品ということで「ひょっとしなくてもめちゃくちゃ面白いのでは?」と期待して観たのですが、とんだ期待外れでした。途中で観るのやめました。

 

なにがつまらないって、主人公が作品世界上でめちゃくちゃ肯定されているんですよ。そもそも王子様だし。生まれも育ちもめちゃくちゃ恵まれていて誰からも愛されていて幼なじみの可愛い女の子と相思相愛で、王女であるティーンエイジャーの妹は国一番の天才科学者でお兄ちゃん大好きっこなんですよ。クソみたいなラノベか。

 

私は「進撃の巨人」が大好きなんですけれど、その正反対である「主人公が初期設定段階から肯定されている物語」ってどうも受けつけないみたいです。ブラックパンサーを観てそのことに気づきました。「進撃」なんてキャラクター全員めちゃめちゃ生きることを否定されてますからね。そういう物語の方が好き、というか共感する。

ブラックパンサーみたいな物語って別に作らなくていいじゃんとすら思う。こんな男子中学生の妄想みたいな物語、誰が共感して誰が救われるんだよ。

 

あまりにも自分の中の「物語」に対するスタンスと違いすぎる作品でした。



 

◎MONUMENT あるいは自分自身の怪物/滝川廉治 

 

ものすごく面白いラノベだと聞いて期待して読んだのですが、えらいこと小難しくていつになったら面白くなるのだろうと思っていたら最後まで盛り上がらずに終わってがっかりでした。

私の教養や読書量が少ないせいでもあるのですが、とてもつまらなかったです。結局モニュメントはなんやねん。あと「魔法のある世界」と現実世界はなんらかの繋がりがあるのかと想像して読んでいたのですが、何も無いってことでいいのでしょうか。

 

作中では聖書や哲学や心理学からの引用が多様されるのですが、それなのにキャラクターが典型的なアニメキャラであまりに内容にそぐわないんですよね。こんなに人を選ぶ尖った作品にするのなら幼稚なアニメキャラみたいなキャラ造形をする必要なんてないと思うのですが、作者の趣味だったのでしょうか。(編集の指示だとすればあまりに無能だと思う。)



 

以上、15作品でした。

 

本当はあと早乙女もこのさんの「狂王子の歪な囚愛」が完結したのでそちらについても言及したかったのですが、この作品については個別に感想を書きたい気持ちもあって、またの機会ということで…(書く書く詐欺になりそう)。

 

知人3人からTwitterをブロックされた話

陽射しはすっかり暖かく、真っ白に花開いた雪柳の香りが鼻腔をくすぐる今日この頃、如何お過ごしでしょうか。

春になると虫や木の芽が湧くように、自分の体の奥の方からもざわめくような気配がして、むしょうにわくわくして何かをしたりどこかへ行きたくなる、そんな衝動を愛していたものですが、この年になるとそれが少しわずらわしく感じたりもします。


そんな春の始まりに、大変落ち込むことがありましたので今回はそのお話です。


◎知人3人からTwitterをブロックされた話


いきなり出落ちで恐縮ですが、きっかけは昨年上映された映画『名探偵コナン ゼロの執行人』でした。
この映画をきっかけに、同じ会社で働く知人3名(Aさん・Bさん・Cさん)と嬉しいことに親交を深めることになったのです。

ちなみにAさんと私は以前から趣味(ポップカルチャー)について喋り合う仲で、BさんとCさんもまたずっと以前から共通の趣味(BL)によって仲の良い関係を築いていた形です。
Bさんと私はデスクが近く、一時期はAさんも同じデスクの島にいたので、Aさん-Bさん同士も普通に仲が良い。

コナンによってこの4人が結びつき、一緒に応援上映に行ったり脱出ゲームに行ったりファミレスで長時間オタトークをしたりと楽しんでいたのですが、Aさんも実はかつてガチオタだった過去があり、Aさん・Bさん・Cさんの3人は急速に仲を縮めることになりました。
私はその中からナチュラルに省かれており、いつの間にか3人は私のいない3人だけのLINEグループの中で楽しくオタトークをするようになったのでした。

私は彼女らのようにそこまでコナンにハマれなかったので、仲間に入れてもらえないことに関しては仕方のないことだと思っていましたが、ジャンルは違えど社会人になって初めて出会えた濃いオタクの会話を楽しんでいたので、その分とても寂しいものがありました。

Aさんと私はコナンを観る前から毎日のように一緒に昼食を取っていたのでそういったことはないのですが、BさんとCさんはどちらかと言うとシャイな方だし、私に対して距離感を持たれているようだったので、私は3人の輪を尊重し中には入らず、お昼にAさんとオタトークをするといった形に落ち着いていました。
ところがとあるお昼、AさんからTwitterでオタク専用アカウントを作ったことを打ち明けられました。そしてそのアカウントでコナンのキャラクターの二次小説を書いていると。

私がそのアカウントを特定するのにそれほど時間はかかりませんでした。

芋づる式にBさんとCさんのアカウントも見つかりました。

以来、私は3人がTwitter上で交わすオタトークを毎日覗き見るようになりました。


そしてつい先日、いつものように朝の通勤時間中にAさんのツイートを見ていたところ、オタクと無関係な話題だったことでうっかりリツイートをしてしまい、Aさんに私の所業が知れ渡ることとなりました。


Aさんは私に対し怒ってはいないようでしたが、「あなたに見られるのは本当に嫌」と言い、BさんとCさんにも私のアカウントをブロックをするよう伝えると告げました。


そしてその日の内に、AさんとBさんとCさんは私のアカウントをブロックし、自分のアカウントに鍵をかけました。


ナチュラルにハブられていたことが分かった時も寂しかったですが、アカウントをブロックされているのを目にした時には、3人からの私に対する明確な拒絶を感じて、鉛を飲みこんだような気持ちになりました。

例えば私が全くの非オタだったり、3人とも交流がなかったり、誰かを晒し上げたり、発言を揶揄したりするなどの行為をしていたら、そんな対応をとられても仕方が無いと思います。
けれど私がしていたのはTwitter上で公開されていたツイートを見ていただけでした。
そしてそれすらも彼女達にとっては度し難い行為なのだと。

そこまで拒絶されるほど私の存在が嫌がられていたことがショックだったし、それに気づけなかった自分が惨めでした。

AさんはBさんとCさんを守ることに精一杯だったのだとは思うのですが、BさんやCさんの気持ちは200%汲むのに、その内の5%も私には向けられないという事実をただ寂しく感じました。


始末に悪いのが、こんなことがあってもAさんもBさんもCさんも同じ会社で働いているので、毎日顔を合わさなければならないということ。

さすがにここまで存在を拒絶された相手にどういう顔すれば良いのか分からないので、ひたすら避けて過ごしています。
三十路も間近になって中高生のような人間関係のトラブルに遭っていることに可笑しみを覚えなくもないですが、本当に今回の件はショックで気が塞いでいます。

Aさんとお昼を食べながら他愛ない会話を交わす時間が好きだったので、それがなくなってとても悲しい。