クルマのシェアリングサービス、タイムズカーのサブスクをやっている。
月額880円、あとは利用時間(15分220円)に応じて加算された料金を請求されるシステムである。*1
気づけばもう一年以上利用しているので、ユーザーとしての忌憚のない意見を述べてみる。
総括
- 累計走行距離 395㎞
- 累計支払金額 43,340円
(期間:2022年12月~2024年2月)
14ヶ月で割ると、月額3,095円強払っていた。
いま初めて数字にしてみて思ったのは、「べつに高くないな」ということである。サブスクと思うと高く見えるかもしれないが、私にとってシェアリングカーは習い事の概念に近いからかもしれない。
たぶん、2022年12月の時点では車道に出て1キロ走るのも怖くてしかたなかったところ、すこしずつ運転技術を伸ばして、いろいろなところへ行けるようになったという、お金で代えられない達成感と数かずの思い出が、シェアリングカーと切り離せないからだと思う。
よいところ
車のランニングコストを払わなくていい
ガソリン代、税金、駐車場代、その他もろもろのランニングコストを払わなくていい。いや、月額880円を払っているのだけれど、それですべてを済ませてもらえるという、煩わしさからの解放は特筆したい。ガソリンを給油した人には特典がつくので、私に至ってはいまだに、一度もガソリンを給油したことがないくらい、なにもしなくてもいい。
冬に路面凍結する地域では、シーズンになるとおのずとタイヤがスタッドレスタイヤに交換されるのもすごいと思う。
いろいろなクルマを運転できる
良いところかそうでもないのかは人によるだろうけれど、私はわりと気に入っている。スズキ、ホンダ、トヨタ、日産、ダイハツと、いろいろと乗れるのが面白い。いつかクルマを買うならこれにしたいな~とか、いろいろ参考になるので。
どんどんステーションが増えている
いまが業績のいい時期なのか、ここのところシェアカーステーションがどんどん増えていっている。ステーションのクルマは予約がフリーならどれを使ってもいいし、予約自体もスマホがあればサクっとできるので、出先で必要なときに使えると、ものすごく恩恵を感じる。
予約をドタキャン、直前に時間変更してもペナルティが無い
これは個人的に神制度だと思っている。極端な話、予約時間になって「やっぱ使わん」とキャンセルしても、なんのペナルティも無い。また、その日の午後あたりで4時間だけ使いたいけれど、時間がふわっとしか決まってないとき、あらかじめ昼12時から夜19時まで予約を取っておき、12時直前になって、予約時間を13時から17時に変更するような、ほかのユーザーに迷惑がかかるかもしれない使いかたをしても、なんのお咎めも無い。
ただし、予約時間を超過しても利用していると、ペナルティとして通常料金よりも割り増しされた超過料金をとられる。つまりそれを防ぐため、おのずと予約時間を1時間ほど長めに取るようになるのだが、その使いかたは運営からも認められていると言える。
しかしドタキャンについては利用履歴にも記録が残るので、あまりに頻発すればなんらかのペナルティがあるのかもしれない…?
活用術
シェアリングカーならではの良いところを活かすなら、なんといっても、電車や高速バスとの併用をおすすめしたい。
シェアリングカーはもとの場所に返却しなければならず、とうぜんだがクルマに乗っていない時間も利用時間に含まれる。つまりその間に発生した料金は、死に金になる。
なので、高速道路や快速列車が走っているようなところまでは電車や高速バスを使い、メインでクルマを使いたい地域でだけその土地のシェアカーを使うと、そういった死に金が浮く。慣れない高速道路を走らずに済むし、レンタカーよりも安いし*2、帰りはお酒を飲むこともできる。
これは隣県などのちょっとした遠出にすごく便利な使いかたで、この方法によって、私は遊びに行く選択肢がぐっと増えた。が、クルマ社会の土地ほどステーション数が少ない不便さはあるので、田舎ではまだレンタカー、タクシーのほうが優位。
悪いところ
とくに思いつかない。サービス開始当初はよくスマホからの予約がしにくいなど、HPのUI関係の愚痴を見たものだけれど、私が利用しているこの一年のあいだにもアプリのUIが改善され、いまでは使いにくいと思うようなことは無い。
また、どんな人間が前に使ったクルマか分からないという、衛生面での懸念をする人もいるだろうが、クルマを汚したユーザーは、つぎに利用するユーザーが通報できる制度もあるためか、はたまた私がメインで利用するステーションの周りは民度の高い人間が多いのか、私が使うときにクルマが汚れていたことは一度も無い。
これまで利用してきて起きたトラブルは一件だけあり、クルマの利用終了時、降車時にキーを返却ボックスに差しこむという返却操作がうまく機能しなかったらしく、ずっとクルマが利用中の状態となってしまい、数時間分の超過料金を請求されることがあった。が、メールでタイムズとやりとりをすることによって、今回に限り超過料金を請求しないという結果に落ち着いた。なおなぜタイムズが上から目線なのかというと、おそらくこういう場合に備えて、返却手続きは、①返却ボックスにキーを差しこむ、②クルマを出たあと、後部座席の窓に開錠カードをかざすという二段階構えなのだが、私は②をまったく知らなかったためである。今後気をつけて下さいとのことだった。
強いてタイムズに言いたいことがあるなら、このたびの値上げの波に抗えず、「あんしん保険サービス」という、利用ごとにつけられる一日保険の保険料金が、330円から550円に上がったことくらいである。
私は運転に不安があるので、この一年と二ヶ月、このオプションをつけないことはなかったのだが、550円は痛い。せめて……せめて、500円にしてはもらえないだろうか……。
以上、タイムズカーシェア会員として、一年二ヶ月を過ごした感想である。
クルマという遊びかたを覚えてまだ一年二ヶ月でもあるので、ことしもこのサービスを使っていろんな場所へ出かけ、思い出をつくっていきたい。