ごんブロ

だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

初めてのマーダーミステリー『九頭竜館の殺人』レポ

先週初めて訪れた京橋のカフェのオーナーがとても多芸な人物で、いろいろお喋りしているうちに、お店の棚にマーダーミステリーが置いてあることに気づいて訊くと、ちょうど来週の定休日にメンバーを集めてやると言う。

ぜひ私も参加させて下さいと志願して、念願のマーダーミステリーを初めてしてきたらめちゃくちゃ楽しかったので、興奮冷めやらぬうちにレポ。

 

マーダーミステリーとは?

 

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マーダーミステリー(英語:Murder mystery game)はパーティーゲームの一種である。通常、殺人などの事件が起きたシナリオが用意され、参加者は物語の登場人物となって犯人を探し出したり、犯人役の人は逃げ切る事を目的として会話をしながらゲームを進める。

それぞれの役柄のバックボーンや事件当日の行動などがシナリオとして用意されており、まさに自分自身が推理小説の世界に入ったような体験ができる。さらに、各シナリオは一度体験するとすべての謎が解けてしまうので一生に一度しかプレイできないことも特徴的。

引用:マーダーミステリー (ゲーム) - Wikipedia

 

推理小説の世界に入ったような体験が出来るなんて、まさに本好きのためにあるようなゲーム

日本ではボードゲーム愛好家の中でじわじわプレイヤーが増えており、大阪でもいくつかマーダーミステリーゲーム専門のお店があったりするものの、1プレイ価格が4,000円くらいとなかなか高額なので二の足を踏んでいたところ、たまたま入ったカフェで声をかけてもらえたので、端的に言ってラッキーでした。

プレイしたシナリオは『九頭竜館の殺人』というもの。

 

 

それではネタバレを踏まないよう、思いつくままに書いていきます。

 

ゲーム開始

 

  • まずはあらすじを聞く

『九頭竜館の殺人』の舞台は明治~昭和初期頃の日本のどこか。

とあるお金持ちの一族が所有する館、九頭竜館では「魔女の血を引く」という噂の霊能者を招いて、降霊会をメーンイベントとしたパーティーが開かれていた。パーティーには館の当主、その養女、当主の妹夫妻、使用人、ほか客人が招かれており、パーティーのあと、客人たちは館に泊まった。その翌朝、館の地下室で霊能者の他殺死体が発見される。いったい誰が霊能者殺したのか? その目的は何か?

...というのが物語のあらすじ。

 

  • カードを配置する

九頭竜館の部屋を疑似的に作るために、カードを配置する。カードはそれぞれ4枚あり、裏面に部屋の中に置いてある物、登場人物にまつわる情報などが書かれてある。

 

  • 配役を決める

『九頭竜館の殺人』の登場人物は8~9名なので、対応する人数がゲームには必要。

希望するなり割り振られるなりして登場人物カードをもらって配役される。この時点で普通に楽しいので、ノリの良い人は自分の役になりきって、口調をそれっぽくしてみたり。

登場人物カードはA4ほどの見開きで、中には人物の情報、隠しごと、ゲーム内においてやらなければならないミッションなどが書いてある。この登場人物カードは誰にも見せてはいけないし、見てもいけない。

犯人のミッションはもちろん「犯人だと気づかれない」ことだけれど、登場人物全員にもそれぞれ秘密やそれに応じたミッションがあり、それを時には他のメンバーに気づかれないようにやり遂げなければならない。だから複数の人物が不審なうごきをしちゃうというわけ。(おもしろ~い!!)

 

  • 調査開始

館と部屋に見立てたカードを一人4枚引き、得た情報をもとに誰が犯人なのか考えたり、または自分のほしいものを持っている人物を探すため、ほかの登場人物に自由に聞きこみをする。この時間が30分ほどあったか。この間プレイヤーたちは室内で動き回っているかんじ。

話しているうちに、各登場人物が見えている(目指している)風景がぜんぜんちがうことに気づき、何をすればいいのか、誰を信じていいのかが分からなくなる。

 

  • 推理タイム(10分)

再び全員いったん顔を揃え、誰が犯人だと思うかをそれぞれ1分ずつ言い合う。これによりこんがらがっていた情報がわりと整理される。

 

  • 調査再開

これも30分ほどだったか。再び各自カードを引いて情報を得て、自分が信じられる人物にお互いが持っている情報をそれぞれの裁量で開示し合う。当然開示の蓄積が増えるほどに真実が近づく。この感覚がまた面白い。

 

  • 推理タイム(10分)

最後の推理披露タイム。ここで誰が犯人かを決めなければならない。

 

  • 投票

犯人を多数決で選ぶ。犯人とされたキャラクターはここでゲームから降りる。

 

  • アクションタイム

答え合わせのようなもの。このターンで登場人物カードに記載されているアクションが実行できる。

このアクションが成功するとポイントがもらえる。ポイントが多ければゲームにおいて勝者側になれる。

 

…といった感じでゲームを進め、終了を迎えました。

結果的に私は敗北しました。敗北と言っても順位が出るようなゲームではなく、誰かと競い合うようなものでもないので、負けてもものすごく楽しかったです。



感想

 

もうずっと言っているけれど、とにかく面白くて楽しかった!

私は読書が趣味で、ミステリ小説もかなり読んできた人間なので、ゲームをするまでは「まぁ、余裕なのでは?」とぶっちゃけ舐めていた部分も大いにあったのだけれど、そんな単純なゲームではなかった。

色々な要素が絡まり合いながら、予想がつかない生の人間を相手に、自分の言葉で会話をして進めるゲームなので、初回で完勝出来るようなつくりになっていません。

また犯人探しはゲームの一部でしかなく、ゲームの真の目的は、全登場人物の謎を解いて作品の全貌を明らかにすることであるのがミソ。すべての謎が解けたときの爽快感は、謎解きゲームに似たものがあります。

またそれ以外にも、

  • 疑似的に推理小説の登場人物になれる
  • 騙し、騙されを気持ち良く経験できる
  • 情報を持ち寄ってパズルを組み上げていくような感覚が味わえる

といったような非日常体験が出来るのも楽しかったです。つまり謎解きゲームと人狼の複合体的な感じ…?

そして今回のゲームは、私にとっては一名を除いて初対面だったので、聞きこみをしていて話の要領が得ないのが、その人のもともとの個性なのか、何かを隠しているせいなのかが一切判別出来なかったというのも、ゲームをさらに難しくしていて良かったと思います。

 

ということで、大満足&最高の体験だったマーダーミステリー。

シナリオはAmazonでも買えるので、あとは場所さえあれば出来るわけだから、私も買って友達を集めてもっと色んなシナリオをプレイしてみようと思います。

 

おしまい