先日友人とLINEをしていて、「私は子どもの頃、愛用していたものに名前をつけて愛でていた」という話になったところ、友人は大学生時代に先生から「愛用のものに名前や人格を与える場合、それは異性であることが多い」という話を聞いたと教えてくれ、興味深かったので周囲にも聞いて回った結果をまとめます。
まず、「愛用品に名前や人格(キャラクター性)を与える場合は異性が多い」というのが、とても異性愛者の男性的な考えで面白いなと思ったのです。
この発想は『男性は女性が好きで、女性は男性が好き』という前提によって成り立つのですが、しかし女を三十年やっている私の実感としては、『女は大体の男がうっすら嫌いで、男は大体の女がうっすら好き』がほぼ真理だと思うからです。
現にいとけない少女だった頃の私が、自分の自転車や部屋に置いていた観葉植物に与えたのは女性人格でした。たとえ私でなくとも、少女というものが自分の愛用品に男性人格を与えることは稀であるように思えたため、さっそく周りの方々に聞いたところ、下記のような結果となりました。
・クルマに男性名をつけていた。(LINEをしていた友人女性)
・クルマに「すずめちゃん」という名前をつけていた。女の子という設定だった。(母)
・コントラバスに「ハニマルさま」という名前をつけていた。性別は無い。(30代女性・会社員)
・毛布に「バーバちゃん」という名前をつけていた。性別は無い。(30代女性・会社員)
・愛用品に名前をつけるといったことはしなかったが、女の子のイマジナリーフレンドがいた。(30代女性・会社員)
・自転車に男性名をつけていた。(30代男性・会社員)
物語を書くような方々ならきっと、子ども時代に「愛用品に人格を与える」というようなことをしていただろうと踏み、シナリオスクールのLINEグループでも質問をしたのですが、残念ながら得られたのは男性一人の回答のみでした。
また、バイト先のバーでも男性客に同じ質問をしてみましたが、そこでは愛用品に名前を付けるといったことをしていた人は見つかりませんでした。
となると、探す先はインターネット。調べてみると、ちょうどおあつらえむきな記事が見つかりました。
発言小町は回答者の性別が分からず、対象物の性別についても明言されているものは少ないですが、クルマや自転車に名前を付ける人が多いということが分かります。
また、クルマの名づけについてとても興味深い記事として見つかったのがこちら。
記事の中で、クルマの女性オーナーにはクルマをペット扱いする人がちらほらいる一方で、男性は名前すらつけないことが多い。それは何故か? という疑問に対し、心理学の先生は述べます。
”男性は車に自分を投影しがち。だから、わざわざ名前を付けない人が多い。自分の分身だから、名前を付ける必要がないんです ”
これは非常に面白い見識です。
名前を付けるということは、愛着を持つということだが、客観視をするということでもある。男性はクルマに名前を付けないが、それは自分と同一視している節が強いため。
これはクルマの話ですが、マジョリティ男性が色んな物事に鈍感なのは、主観でものを見ているからという話に通ずるものを感じます。
ということで、これまでに分かったことをまとめると以下のようになります。
・お気に入りのものに名前をつける行為は一般的ではない。やや珍しい。
・ものに名前をつけるのは男性よりも女性の方が多い。
・性別がある場合、同性であることが多い。次いで多いのは無性。
女の子がものに名前をつけることが多いのは、素人考えですが、自らが産む側の性であるということを意識することによって、「名前をつけたい」という欲求が男児よりも芽生えやすいのではないかと思います。
という自由研究でした。
おしまい。