ごんブロ

だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

スカート事件簿と映画『百円の恋』『スリービルボード』の感想

冬以外の季節はスカートを履いて過ごしている。寒くなければ冬もスカートを履いている。

なのでスカートは形も長さも様々違ったものを持っている。自転車によく乗ることもあって邪魔にならないタイトなスカートを履くことが多いけれど、雨の日は脚にまとわりつかないAラインスカートを好んでよく履く。

この間も午前中は雨が降っていたのでそのAラインスカートを履いて仕事に行き、アフターファイブに駅直結のシネコンで映画を見終えてシネコンと駅を繋ぐ長いエスカレーターを下っていたら、思いっきり突風が吹いてスカートの裾がまくれ上がりました。

 

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ちょうどエスカレーターの下に若いカップルがいたのですが、彼女も彼氏も私も全員めちゃくちゃ申し訳ない顔になって何とも言えない感じになりました。

 

 

気持ちを切り替えて翌日。

 

梅雨の晴れ間ですっきり晴天の朝だったため、この度ようやく購入した念願のロングのチュールスカートを下ろすことにしました。

ミニスカートもタイトスカートもAラインスカートもミモレ丈も大好きですが、チュールスカートは次元が違う可愛さ!

だけどなんとなくこれまで買う機会に恵まれなかったので、今回理想にぴったりなものを購入することが出来てかなりウキウキしていたわけです。

しかしこのスカート、丈が足首近くまでと長い上にふわふわ広がる。気を付けないと車輪に巻き込まれそう・・・と股でスカートを抑え込んだりとかなり神経を配ってひやひやしながら運転していたのですが、駅前の信号を渡り切ったところでチェーンのギザギザの部分引っかかって巻き込まれました。

つんのめるようにブレーキをかける私。

一部始終を見ていたおっちゃんが近くの駐輪場のスタッフさんを呼んできて「大丈夫か!」みたいなことになる。恥ずかしさで顔を上げられずとにかくスカートと格闘する私。「ハサミ持ってこよか?」とスタッフさんが提案してくれるけれど絶対ぇ嫌だ買ったばかりで下したてだからこれ!!

しかし幸いにも巻き込まれた次の瞬間くらいに車輪を止めたので深刻なほど巻き込まれてはおらず、焦らず冷静にチェーンを持ち上げたり引っ張ったりすることで脱却出来ました。汚れたけど。

スタッフさんいわく「よくある」とのこと。この間はどうしようもなくて女性のスカートを実際にハサミで切ったらしい。

もうこのスカートを履くときは自転車に乗らない。

 

立て続けに2日間で起きたスカート事件だった。



◎さいきんAmazonTVで観た映画

 

『百円の恋』

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是枝監督の「万引き家族」を観る前に、出演女優である安藤サクラさん主演の「百円の恋」を鑑賞。ずっと前から観よう観ようとアマゾンTVのリストに入れっぱなしだった。

 

【あらすじ】

32歳の引きこもりでコミュ障のニート安藤サクラが男にひどい目に遭わされ、強くなりたい一心でボクシングを始めます。

 

安藤サクラが美しい。

 

始めは無気力+運動不足+炭水化物太りをしただらしない肉体でとにかく醜い安藤サクラが、男によってどん底に突き落とされてからボクシングに打ちこむようになってどんどん命がむきだしになるにつれて美しくなっていく姿に目が釘付けになる。躍動感と爽快感と生の美しさが襲ってくるような映画。

「呆れる程に、痛かった」のコピーがすばらしい。生きているから痛いのだ。



 

『スリービルボード

 

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観に行こうと思っている内に劇場公開が終わっていた今年の映画。去年のアカデミー賞を総なめしたことでお馴染み。

 

【あらすじ】

ミズーリ州の田舎町で少女がレイプされて焼き殺された。7ヶ月が経っても何の捜査の進展もない状況に業を煮やした母親は町の広告看板を借りて名指しで警察批判をし、小さな田舎町がざわめき始める。

 

びっくりするくらい話の展開が複雑に広がっていくのに、驚くべきことに愛の物語でした。

あとはもううまく言えない。うまく言おうとしたくない映画とも言える。私にはこの映画についてうまく伝える力量は無い。あまりにも複雑でいて考えつくされた物語。符牒のように繰り返される3つのなにか。人間はどんな罪を犯しても許してくれる誰かがいる限り許されるのだろうか。ミルドレッドは救われたのだろうか。

やっぱりうまく言えない。人間とは清濁併せ呑んで生きていく存在なんだということを改めて思わされる。