ごんブロ

だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

2023年9月の読書記録

今後も振り返りと読書記録はわけて記事にしようと思います。

 

 

 

三宅香帆『名場面でわかる刺さる小説の技術』

 

 

大好きな書評家・三宅香帆さんが「小説を書く人」に向けて書いた小説のハウツー本であり、また日本最高レベルの小説のオタクが、自分の好きな小説25作品についてどっぷり解説したブックガイドでもあるという、一挙両得な一冊。どういう読みかたをしても面白い。

尋常じゃない量と密度の読書をしてきた読書のプロが断言する「名作」の条件、それは「名場面」があることという摂理に改めて心から納得したし、このハウツー本を通じて一作でもこの世に「名場面」を増やし、それを読みたいのだという小説愛に圧倒される。

あと私も、三宅香帆さんがpixiv小説で書いたという二次創作がはちゃめちゃに読みたいんですが?!



ガブリエル・ブレア『射精責任』

 

 

アメリカ発、世界中で話題騒然となった、望まない妊娠と中絶を根本から問い直す28の提言。

日本でも刊行前からSNSでバズったことでおなじみ。訳者も人気作家の村井理子さんということで、発売前から楽しみにしていました。

読んでみると、ただあたりまえのことが普通に書かれているだけの本であり、にも関わらず発売前から編集者が攻撃されたり、訳者が侮蔑されることが、この国のありようを示していると言える。

本作が刊行されたアメリカでは、2022年6月に女性の中絶の権利が憲法上保証されなくなり、州によっては中絶が禁止となりました。そもそもアメリカで女性の中絶の権利が認められたのは1973年であり、その後49年を経ても、中絶反対派と肯定派のあいだでは論争がつづいています。中絶を是とするか否とするかは、アメリカの政治において必ず俎上にあがる議論であり、2022年に中絶の権利が保証されなくなってからは、いっそう激化しています。

この議論に待ったをかけたのが、本書の著者であるガブリエル・ブレア氏で、氏の言っていることをひと言にまとめるとこうなります。

望まない妊娠、中絶を減らしたいなら、セックスの際には必ず男性がコンドームをつけよう。

あたりまえすぎて逆に見過ごされてきた基本の話であり、それだけに子どもにも読んでほしい一冊。

個人的には『精液は危険な体液である』という提言がハイライト。精液は女性にとって、その身体、人生、健康、その後の経済力に深刻な影響を及ぼす体液で、つまり「危険」という考えは、いままで言われてこなかったことがふしぎなほどに頷ける。

翻って考えると、子宮頸がんワクチンに関しても、性交渉前の女子にHPVワクチンを打つことが当然とされているけれど、HPV(ヒトパピローマウイルス)も性病であることを思えば、子宮頸がんを防ぎたいなら、男性がコンドームをつけてセックスすればいいだけなんですよね。HPVワクチンの公費負担は偉大だけれど、原則コンドームの徹底を普及させるほうがよほど安上りだし、男女ともに安全だし、嬰児遺棄事件だって減るのだから。

そしてブレア氏はこうも喝破する。中絶反対派は、本当は中絶を減らすことに興味なんて無い。ただ、女性の身体決定権を自分たちの支配下におきたいだけである、と。



石井妙子『近代おんな列伝』

 

 

好きなノンフィクション作家の新刊。幕末から明治にかけての歴史の影に埋もれた女性36人の人生を描く。

硬質な文章ながらもさらさらと読みやすく興味深かった。息抜きに読むのにちょうどよい感じ。



多崎礼『レーエンデ国物語』

 

 

デビュー作『煌夜祭』から17年、ついに始動した大型ファンタジー企画『レーエンデ物語』。

久しぶりに強度のある国産ファンタジーに耽溺できるということで、期待に胸弾ませて飛びこみました。

空前絶後の傑作とまではいかないし、序盤の展開はスピーディーすぎて薄っぺらいなど瑕疵もあるけれど、面白かった~~~。やっぱり面白いファンタジーを読んでいるときの胸のときめきと充足感は、他に代わるものがない。

全五巻刊行予定で、読む前はてっきりユリアとトリスタンというキャラクターがずっと登場する物語だと思っていたら、真の主人公は「レーエンデ国」そのもので、本作は200年~300年以上という尺度で描かれる物語であることに気づいて興奮しました。

次巻も楽しみ。



田崎基『ルポ特殊詐欺』

 

 

発生からこの20年で爆発的に増殖と進化を遂げた犯罪、特殊詐欺(振り込め詐欺)の加害者についてのルポ。

最近闇バイトの逮捕者だったり、犯人の若年化だったりをよく聞くよなーという興味から本書を読んだところ、もろもろ合点がいきました。Twitter(X)で「闇バイト」と検索するだけで気軽に応募出来、犯罪の実感も無いまま犯罪に加担して、あっという間に逃げられなくなる蟻地獄の構造はよく出来ているともはや感心する。

国と警察は啓発を頑張ってほしい…と思いつつも、若年層の犯罪者の増加は格差社会の広がりが原因という著者の指摘も的を得ていて苦い。



藤崎翔『モノマネ芸人、死体を埋める』

 

 

ことし読んだなかでも最大級の100点満点エンタメ小説にして、クライムサスペンス小説。

むちゃくちゃ面白かった。初めて読んだ作家だけれど、過去作も次作も読もうと決意した。著者はもともと芸人というだけあって、主人公のとりまく世界や人間の描写はリアルを超えて自然そのものだし、コメディを理解している人間は、表裏一体であるシリアスの描写も飛び抜けて巧いことを実感させられる。

こういうエンタメ小説の書き手は文章があまり上手でないことが多いけれど、地の文のレベルも高い水準で安定していて、読んでいてノイズが無いところも良い。むしろ瑕疵がひとつも無い。

あまりに面白いので、私にしては珍しく、読み始めて半日で読み終わった。家のなかで読みながら、クッションをあっちからそっちへ移動させるときなんかも、ずっと片手に本を開いて意識を本にやりながら手を動かしていて、ふと、こんなに本に夢中になっている状態は久しぶりだと思ったことも追記。



皆川博子『花闇』

 

 

皆川博子を初めて読んだ2020年以来、定期的に皆川博子の文章を摂取せずにはいられない体になっていることを7冊目にして初めて自覚。文章が美しくて格好良くて品があって重厚で、最高なんです。

もちろん文章だけでなく、皆川先生といえばその綿密な歴史考証に定評のある作家。何百年前を舞台としていても、実際に見て生きてきたのかと思うほど世俗の描写がリアルで、作品の世界にどっぷり耽溺できます。

直木賞受賞作『恋紅』で、脇キャラにも関わらず強烈な存在感を見せつけた、幕末の歌舞伎役者、三代目澤村田之助の生涯を描いたものが本作。恋紅が読後一年が経ってもジワジワと良さを思い出させる傑作なので、自然『花闇』においても恋紅のようなストーリーを期待していたら、予想外にひたすら「歌舞伎」の物語で、私はべつに幕末の歌舞伎に興味があって読んでいるのではないのだが…と勝手に期待を裏切られつつも、皆川博子おなじみの、ラストシーンの美しさと烈しさと切なさにすべてを持っていかれました。これだから皆川博子はやめられないんだわ。

三宅香帆『名場面でわかる刺さる小説の技術』で言うと、皆川博子は文章や構成力も達者だけれど、なにより「名場面」をつくるのが本当にむちゃくちゃ上手いと実感する。

 

以上、9月に読んだ本7冊でした。

連休もあったしもうちょっと読めるかなと当初は思っていたけれど、そのわりに大して読めなかった。来年1月の文学フリマ京都に出ることにしたので、また11月〜12月はあまり本が読めなくなるだろうことから、10月は最後の猶予期間として前のめりに読んでいきたい。

 

お弁当の記録・2023晩夏

ことしの8月半ばから9月の半ばまで、社員食堂が工事によって一ヶ月間使えなかったので、自分で弁当を作っていました。

本記事はそんな一ヶ月間の弁当の記録になります。

 

 

 

 

弁当をつくる前

 

そもそもはじめは弁当をつくる気なんてサラサラなかった。

職場の周りこそ潤沢に食事処があるわけではないけれど、駅から職場までの道すがらにはコンビニもオリジン弁当もあるので、食堂が使えない一ヶ月のあいだはそこで調達しようと思っていた。

しかし、ものの2〜3回で不満を覚えてしまう。

オリジン弁当で買ったおにぎりはすこぶる味がうすくて口に合わず、コンビニ弁当は量かたんぱく質か野菜のどれか、もしくは複数に物足りなさがある。

そしてどちらにしても、食べたいと思える弁当が無い。買いに行くタイミングが悪いようで、ラインナップがすくないという問題もあった。

 

また職場のビルには、ごみの分別の決まりがある。弁当の空容器は「プラごみ」なので「一般ごみ」に出してはならないけれど、汚れたプラごみをそのまま捨てることは忍びない。なら洗ってからプラごみのごみ箱に捨てればいいのだけれど、それはあまりにめんどうくさい。そんなめんどうくさいことをするくらいなら、いっそ自分で質も量にも満足のいく弁当をつくったほうがいい。

 

ということで、まずはおにぎらずをつくってみることにした。

 

 

 

不慣れなせいで、こんなものをつくるのに小一時間かかった。

おにぎらずは米とおかずをおにぎらずに、弁当箱につめたほうが楽なことを知る。

ということで、たった一ヶ月のためとはいえ、あたらしく弁当箱を買った。

 

 

www.nakagawa-masashichi.jp

 

というのも、むかし私が愛用していた、母の代から使われていた40年ものの弁当箱を、母が処分してしまっていたからだった。

プラスチックに似ているけれど異なる、汚れや米粒がつきにくい不思議な材質の雅やかな弁当箱で、なにより容量が私の胃にぴったりなところが大変気に入っていた、唯一無二の弁当箱だった。

いま売っているもののなかでいちばんよく似ていたものが、中川政七商店の、漆の上から樹脂をコーティングした弁当箱だったので、あの弁当箱もそういったものだったのかもしれない。

 

 

思い出深いおかず

 

かぼちゃ

山本ゆりさんの『もうお鍋には戻れない!レンジで一発!かぼちゃの煮物』にはむちゃくちゃお世話になりました。

 

 

 

めちゃくちゃ簡単で美味しくて見た目も綺麗と、本当に非の打ちどころの無い惣菜で、大活躍でした。

 

 

からあげ

やわらか若鶏から揚げ ボリュームパック

 

中高生時代、お弁当に入っていたらいちばん嬉しかった、味の素の冷凍から揚げ。

久しぶりに食べたところ、脳内で中高時代のお昼の思い出が一気によみがえるような衝撃を受けました。いつ食べても美味しい。なつかしい。もはや私にとってのおふくろの味。

 

 

セロリとこんにゃくのきんぴら

cookpad.com

 

わりと昔からつくっているマイフェイバリット惣菜なんだけれど、お弁当のおかずにぴっっったりだった。

 

 

 

つくった弁当

 

惣菜は休みの日にまとめてつくって、あとは前夜に焼いたり詰めたりして仕上げていました。

 

しゃけ、牛肉と牛蒡のきんぴら、かぼちゃ

 

 

 

しゃけ、かぼちゃ、牛肉と牛蒡のきんぴら、冷食のひとくちカツ

 

 

 

夜の弁当づくりを基本にしていると、家に不在の夜の翌日は弁当無しになってしまう。

しかもこの朝は惣菜がかぼちゃしか残っておらず、はじめは弁当無しで家を出るつもりが、冷蔵庫に四日前の牛丼の残りを見つけ、急きょ気が変わる。

 

 

かぼちゃ、四日前の牛丼、卵焼き

 

 

朝の10分くらいで弁当をつくれたこの日によって、おのれの弁当づくり力に自負が生まれ、弁当づくりが負担でなくなる。

 

 

 

味の素の冷凍からあげ、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ

 

 

 

しゃけ、玉子、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ

 

 

 

パプリカの梅あえ、からあげ、玉子、蓮根と牛肉のきんぴら

 

 

 

しゃけ、惣菜屋さんの海老カツ、蓮根と牛肉のきんぴら、パプリカの梅あえ

 

 

からあげ、かぼちゃ、卵焼き、ピーマン

 

 

からあげ、ピーマン、卵焼き、夕飯の肉じゃがの残り

 

 

 

夕飯の残りのしゃけフライ、かぼちゃ、からあげ、こんにゃくとセロリのきんぴら

 

このお弁当がいちばん美味しかった。MVP弁当。

 

 

 

卵の半月焼き、かぼちゃ、からあげ、こんにゃくとセロリのきんぴら、ひとくちカツ

 

前夜は家に不在で、お米もなく、朝にガーッとやってつめこんだやつ。

卵の半月焼きとは、目玉焼きを半分に折って焼いたもの。卵焼きとちがってほぼほったらかしで出来るし、卵1個ですむし、洗い物もすくないのですごくいいものだと気づく。

 

 

 

卵焼き、からあげ、かぼちゃ、こんにゃくとセロリのきんぴら

 

 

 

豚の肉味噌そぼろ、炒り卵、ほうれんそう

 

三食丼のお弁当を一度つくってみたかった。

が、白ごはんだと味気なかったので、この日以降ごはんにゆかりか塩昆布を混ぜるように。

 

 

 

豚の肉味噌そぼろ、炒り卵、ほうれんそう

 

 

 

豚の肉味噌そぼろ、炒り卵、夕飯の筑前煮の残り、ブロッコリー

 

 

 

惣菜屋さんのエビチリ茄子、卵の半月焼き、からあげ、ブロッコリー

 

これにプラスおにぎりだけ買う。

 

 

パプリカの塩昆布あえ、かぼちゃ、夕飯の残りのハンバーグ、五目炊き込みごはん

 

 

いよいよラストです。

 

 

 

玉子焼き、からあげ、パプリカの塩昆布あえ、筑前煮の残り

 

 

見栄えが悪いときは写真を撮らなかったり、あるいはうっかり撮り忘れたりしたものも含めて、22~23回くらい作った。

いまは食堂が改装オープンしたので食堂生活にもどっているけれど、自分のつくった弁当が美味しかったので、気が向いたらまた弁当をつくろうと思う。

 

 

劇団ながらびっと第7回公演「悪魔さん、ご相談があります!」感想

ときどき遊びに行く京橋のカフェ NAGARABBIT CAFE の店主、森永氏が主宰する劇団ながらびっとの公演「悪魔さん、ご相談があります!」の18日・チーズ公演を観劇しました。

 

2023年9月16日~18日新大阪KOKO PLAZA公演

 

www.nagarabbit.com

 

ちなみに私自身は演劇については門外漢かつ観劇ビギナーで、また今回ちょっとした手違いからパンフレットが入手できず、天使と悪魔の役名がわからないのでところどころ役者名で書きます。以下感想です。

 

 

 

👿あらすじ👼

 

お財布を拾った時に、

自分の中の〈天使〉と〈悪魔〉が現れる。

「交番に届けましょう!」

ネコババしちゃいなよ!」

頭の中で二つの声がこだまし、葛藤させる…。

 

ここは立派な悪魔を目指す

〈天立イエス高校〉の「悪魔クラス」。

たくさんの人間を悪の道にそそのかし、

地獄が豊かになるよう頑張るゾ☆

それに対するはもちろん「天使クラス」。

今日から実際に人間に取り憑く実技研修。

犬猿の仲の両者は一歩も引かず…!

 

そんなある日、人間界の【千鶴】は、

大きな悩みに直面する。

今日のご飯はラーメンにするか、

お蕎麦にするか。

悩める千鶴の目の前に現れたのは、

悪魔と天使だった…!

 

面白かった!

 

大人も子ども楽しめて、笑って泣けて感動できるような作品づくりをしているコメディ演劇劇団というのが「劇団ながらびっと」のコンセプトだけれど、まさにそのとおりの作品で、笑いが絶えない100分でした。観客を笑わせることに貪欲な姿勢が随所に漲っていた。

 

特に良かった点

 

  • 万田とアポロが圧倒的に面白い。動いてるだけで若干おもろい。華があるっていうのはああいうことを言うんだろう

 

  • 派手さは無いけれど、お母さん、お父さん、千鶴の演技はどっしり安定していて、私でも上手いとわかる

 

  • 天使の女の子の悪い顔が憎たらしすぎて最高に笑った

 

  • 天使三人の立ち方、バレエみたいな足の向きがきれいで良かった

 

  • 瑛子さんのここぞというときの発声が良すぎる

 

  • 初めて千鶴の前に天使と悪魔が現れたときの百瀬の静止ポーズが本当に完全に静止していてすごかった



良かった演出

 

  • 最初に万田のエピソードを入れてから物語に進む構成が良かった。アニメではよく観るけれど舞台で観ると思わなかったし、そこからオープニングに導入する流れがリズミカルで良い

 

  • アポロのシャイニングずるい。あんなん絶対笑う

 

  • 万田の貧乏・お腹強い、アポロのエリート・嫌な奴の分かりやすい設定はやっぱり笑いとして強い

 

  • 天界と人間界の2界構成のテンポがとても良かった



気になった点

 

  • 天使の先生のセリフがわりと聞き取れなかった

 

  • お父さんと千鶴の対話がだいぶ長くてだれてしまった。リアルと言えばリアルだけれど、もっとテンポよく進めてほしかった

 

  • 普通の社会人が生きる世界の話では圧倒的に天使が有利になってしまうので、天使がとりつく相手は犯罪者にするなどにしたらもっと面白かったかも(話がぜんぜん違うものになるけれど)

 

  • 天使と悪魔の設定はもうひとひねりほしかった。善悪が立場を変えれば反転することを示すように、アポロが導いた一村が破滅したらもっと面白かったかも(話がハッピーエンドにならないけれど)



ラストについて

 

二者択一の選択をどちらにするのか。

大事なのは善悪の基準ではなく「自分が選んだ」と納得できること。

分かりやすいメッセージ性でよかったし、千鶴が酒屋を継ぐのではなく、自分の会社で本気で仕事をするという第三の選択肢を選んだラストがとても良かった。

 

 

こういう舞台演劇を長時間観劇したのは初めてだったけれど、ものすごく演者のエネルギーを分けてもらえて元気になれることを知った。

次の公演も必ず観に行きたい。

 

初めての文学フリマ出店の記録

文学フリマ大阪11が終わりました…。

 

※イメージ画像 



思い出と、また次回出店することがあったときに助かるような備忘録、また制作の舞台裏のようすなど、つらつらと書いていきます。

 

 

 

 

今回出した本

 

短篇小説アンソロジーマクドナルドの小説」

規格:A5/82P

印刷所:STARBOOKS

用紙:キンマリSW_110

レイアウト:一段組/文字サイズ11.0pt

部数:55(予備4冊含む)

原価:1冊あたり568円

 

表紙はグラフィックデザインツール「canva」で作成しました。

 

作成には下記ブログが本当~~~~~~~に参考になりました。この場を借りて感謝を申し上げます。

 

shimizuakila.hatenablog.com

 

反省点

文字サイズは普通は9.0pt~9.5ptなので、11.0ptは大きすぎる。とはいえ視認性には優れていたので、10.0ptがよいかも。

一段組は入稿後にものすごく後悔したけれど、当日の会場では特にめずらしくもなかった。

 

用紙のキンマリ110(厚さ0.15mm)は上等すぎた。もうすこし薄い紙が理想。淡クリームキンマリ70(0.1mm)が良さそう。

印刷所のSTARBOOKSは、ホームページがとっても見づらくて使いにくい。

また、締切り前に入稿するとその時点からデータチェックが始まり、後戻り(仕様変更)が出来なくなるので、入稿は締切当日までしないこと。

 

 

作成スケジュール

 

印刷所に入稿する締切が8月30日。小説の執筆者に向けた締切は一ヶ月前の7月31日に設定。

小説の校正、表紙作成がそれぞれ一週間としても充分余裕があったので、作業に必要な時間は多く見積もっても2週間と考えて良さそう。

 

反省点

他人のwordを自分のwordに貼りつけると、なぜか字下げが消えたと思われる現象が3件あった。

いまだに原因が分からないけれど、自分側のレイアウトのせいだと思われる。

相手側の自動字下げ機能のせいであることが判明。

 

www.raitonoveru.jp

 

今後はこういうことが起きることを念頭に入れて作業すること。

また、話の内容が苦手な小説の校正がだめだめだった。消えてしまった字下げはもちろん、誤字まで見逃した。次からは自分が苦手だと自覚している作品の校正は別の人に頼むこと。二度と繰り返してはならない。



宣伝編

 

ところで私は少し後悔していました。

文フリ大阪11は過去最多ブースで、入場者数は恐らく少なく見積もっても3,500人(※公式発表では4,283人でした)。3,500 人も来れば売れるのではないだろうか。

ということで51部刷り、10部は執筆者10人が引き取るので残りは41部。そこに印刷所の好意(?)の予備4部が加わって、最終的には45部となりました。

 

そこで初めて知るのですが、文学フリマは『小説』は初参加では30部売れたら大成功らしいです。

それは確かにそう。私も文学フリマで買うのは主にエッセイやノンフィクションですもの。

いまや「なろう」やカクヨムといった無料の小説投稿サイトもあるなか、いったいどこの誰が、見ず知らずの人間が書いた小説にお金を出してくれるというのでしょう。

 

カクヨムやなろうでファンがいる書き手ならまだしも、ファン0人の状態から45部を売るのは、かなり難しいのでは???

 

ということで、だいぶ真剣に販促活動をすることにしました。

 

 

webカタログに登録する

 

文学フリマ公式サイトのカタログに表紙と書籍情報を登録。

宣伝文句は150文字なので、どんな本なのかを簡潔に分かりやすく説明しました。

 

Twitter(X)で宣伝する

 

webカタログが出来たらTwitter(X)でも告知します。

だいたい文学フリマ開始の3週間前から宣伝が増えてくるので、この3週間に出来るだけまめに宣伝することで、文フリ参加者に認知され、フォローし合うことでリポスト数が増えやすくなります。

 

POPを作る

 

過去に一度だけ訪れた『文学フリマ大阪9』小説のブースでは、あらすじをつらつらと書き連ねたポスターをよく見かけました。それを見るたびに「長い」もしくは「面白くなさそう」と思ったので、魅力的な文章の抜粋を並べたいと思い、発言まとめメーカーで本文抜粋POPを作成しました。

 

 

これももちろんTwitter(X)などに投稿します。

 

ポスターを作る

 

表紙を作成したcanvaをここでも利用。もちろんTwitter(X)に投稿します。

これもPOPと同じで、私自身が「簡潔」かつ「的確」なものが好きなので、なるべくシンプルにすることを心がけました。

 



あらすじとイメージ画像を作る

 

webカタログ、POP、ポスターを作りましたが、まだ弱い気がする。

そこでアンソロジーに収録されている各話のあらすじを作り、操作に慣れてきたcanvaでイメージ画像を作成してみることにしました。

 

 

x.com

 

canvaでイメージ画像を作る作業は、ただ楽しくて心癒されるひとときでしたが、あらすじを考えるのはじゃっかん負担で、半分ぐらい作ったあたりで、みんな自分で作ってもらえないかなーと、それとなく期待して執筆者全員にLINEしてみましたが、私の伝え方が悪かったらしく、全員から「お任せします」と返って来て笑ったしびっくりした。次からは絶対それぞれに作ってもらう。

 

このあらすじとイメージ画像の宣伝ポストはけっこう好評で、これを見て来て買って下さったひともいたのではないか、というくらいの手応えがありました。

 

当日までの宣伝は以上です。



当日編

 

印刷された本は文学フリマ会場ではなく、先に家に届くように手配していたため、家で荷作りしてカート(買った)で引きずって搬入しました。

とても大変だったので、次からは絶対に印刷所から会場に届くようにしたい。

 

モーニング♡

酒場喫茶ヴァンガード

 

変だったのはわざわざ京橋でモーニングとかしたせいでもある。

 

優雅にモーニングを楽しんだので、会場に着いたのは参加者入場時間の10分前ごろ。参加者も過去最多ということで会場の準備が終わらず、20分以上は待ったような。

来場者の待機列もすごいことになっていたので、予定開始時刻よりもアーリーオープン。設営作業は時間を見る暇もないくらい大変で、やっとのことで準備を終えて見本誌を出す&トイレに行ったら、来場者の入場が始まって、しばらく会場にもどれなかったくらい慌ただしかった。設営は二人いたほうがマストだと思う。

 

で、机に着いて、立ち読み用の見本の同人誌に貼る用途のふせんを書いていたら・・・

 

「一部下さい」

 

開始0分である。

 

びっくりしすぎて思わず「いいんですか?!」と立ち上がったら、「Twitterで見て絶対欲しいと思ってたんです」と言われて、震えるほどに感激した。文フリはすごいぞ。

 

その後も知り合いや普通に執筆者のみんな、果ては友達といった身内から、全然知らない見ず知らずの人たちまでが来てくれてお買い上げ下さって、なんと16時前にして45部すべて完売。

よく売れるサークルは15時あたりで撤収しているけれど、お客さんは16時ぐらいでも結構入っていたし、撤収作業中にも2~3人から「欲しかったです…」と言ってもらえたので、50部はもちろんのこと、60部刷ってもなんとかなっていたかもしれない?!



当日やってよかったこと

 

見本誌を出す

 

 

完売を目指しているとすれば、やらない理由がないくらいやるべきな便利なシステム、見本誌コーナー。

出店者が任意で提出した見本の同人誌が一堂に会した様子は壮観で、私もここで物色して良さそうだと思ったものを買いましたし、実際に買って下さった人で「見本誌の中で目立っていたから気になって」と言ってくれる人もいました。



POPとポスターを店頭に出す

 

 

Twitterで告知したPOPとポスターを紙に出力して店頭に出す。

ポスタースタンドにお金を出したくなかったので、100均のミニイーゼルと、A3が貼れるサイズにカットした段ボールを持って行き、現地で両面テープで貼りつけました。DIY精神。

わりと立ち止まって読んでくれる人がいたので、図画工作した甲斐あったな~と思いました。



嬉しかったこと

 

今後つらいことがあったとき、これを読み返して気持ちを浮上させるために書き残します。

 

  • 開始0分で買ってくれたK野さん、走馬燈に出演してほしいくらい女神だった。私もああいう人になりたい。
  • 買う際にちょっとでも何か言ってもらえるとすっごく嬉しい。自分でも心がけたい。
  • コンセプトがいいと褒められた。嬉しい。
  • 表紙が可愛いと褒めてもらった。嬉しい。
  • ジャケ買いですと言ってもらった。嬉しすぎるやろ。
  • 見本誌の中で目立っていたと言って貰えた。嬉しかった。
  • 差し入れを頂いた。有り難かったし助かった。
  • 「タイトル変えましょう」と提案して私が考えた他の人のタイトルを褒めてもらえた。
  • 執筆仲間にあらすじを作るのが上手いと褒められた。



次回やるならやりたいこと

 

立ち読み用の見本誌に、各話のテイスト「ほのぼの」「激苦」「コメディ」など書いたふせんを貼ったのはよかったけれど、さらに目次の部分にも情報を書きこんでみたらもっとよかったかも。立ち読みしてくれる人は必ず目次に目を通してくれるので。

見本誌コーナー用の見本誌にも工夫できたらしたほうがきっとよい。



雑感および備忘録

 

魅力的な書き出し

シナリオスクールでさんっざん、再三言われてきたけれど、あまり重要視していなかった「最初の一文で読者の心をつかめるように、書き出しは魅力的に」を、初めて肌で実感した。

数百冊ある見本誌が揃う見本誌コーナーでは、最初の一~二文しか読まないし、そこで本を閉じてしまう。

あとやっぱり、飛びぬけて目立つ真っ赤でシンプルな表紙にして良かった。まぁ好き好きなので、ひと目で嫌った人もいるだろうけれど。

 

フリーペーパー

フリーペーパーは自分からは配らないほうがいい気がする。

これは一部の人間の心理だと思うけれど、フリペをもらうと「収穫物があるし、作品は買わなくてもいっか!」と満足してしまう。動物並みの知能だとそうなる。わたしのことです。

買った人や、自ら欲しがった人に渡すといいと思う。

 

話しかけない

私自身が本を物色しているときは話しかけないでほしい人間なので、呼びこみや、立ち読みしてくれている人に話しかけることはしませんでした。

文章を読むにはそれなりに集中力が必要なのに、話しかけられると集中力が途切れて文章が読めなくなるから、話しかけたり、注目しないほうが買ってくれやすいと思う。これはもちろん事前準備や宣伝をやりきっているからこそではあるけれど。

 

価格

やっぱり500円までが圧倒的に購買意欲が湧く。今回は600円で完売出来たけれど、次に作るなら二段組にしてでも500円までに抑えたい。

 

お釣り

お釣りとして、かなりの苦労をして100円玉を90枚くらい用意したけれど、ほとんどの人が600円ちょうどをくれたので、ぜんぜん使わなかった。お釣りは5,000円分くらいでいいという情報は正しかった。



まとめ

 

いろいろと考えることが多くて大変だったけれど、推敲不足を除けば大成功と言っていい成果でした。成功の要因は、一も二も無く準備の徹底にあったと思います。準備を制すものは文フリを制す。

また私は、自分は文章を書くのが得意だと思っていたけれど、じつは小説を書くことよりも、企画したり、編集したり、グラフィックデザインツールで画像を作成したりすることのほうに適性があるのでは? と思うくらい、それらの作業が苦でなかった。

小説は悶え苦しみながら書いていたことを思うと、私の才能は小説ではなく、編集者のほうにあるのかも。もはや文フリで目をつけた書き手を集めたアンソロジーとか作ってみたい。

 

それはともかく、本を作ること、本を売ることが体験できる文学フリマ、ものすっごく楽しかったです。

また何か本を作ってみたい。

(ことしは小説も頑張って書きます!)(あと三ヶ月しかないのまじ?)

 

私のブログは手紙の代わり

なんかふと書いてみたくなって。

 

特別お題「わたしがブログを書く理由

 

私のブログは手紙の代わりである。

 

小学六年生のとき、転校した。

前の学校にいた親友のAちゃんと私は、約束したとおり文通を始めた。手紙はだいたい、月一回の頻度で交わされた。私はあたらしい小学校には全然馴染めず、友達ができなかった。クラスメイトたちがそれぞれの友達同士で集まって会話しているあいだ、私はひとりでAちゃんに手紙を書いていた。手紙を書いているあいだは、寂しさを忘れられた。

Aちゃんからも欠かさず手紙が来ていたのは、中学一年くらいまでだっただろうか。そのころにもなると、私もあたらしい友達を得ていたけれど、相変わらず手紙を書き続けていた。もはや自分の生活にとって、Aちゃんに手紙を書くということが、欠かせない習慣と成り得ていたからだった。手紙はいつしかルーズリーフ両面に五枚、つまり一〇ページが定量となり、ごんちゃろ通信とも言うべきものになっていた。やがてAちゃんからの手紙の返信が途絶えても、私は毎月一方的に書き続けていた。Aちゃんは年賀状で、毎月楽しみにしていると言ってくれていたので、その言葉を信じて送り続けた。

中学時代にできた友達相手にも、ほぼ毎日何かしらの手紙を書いていた。二十年前はまだ携帯電話の文化は浸透しておらず、学生が仲の良い相手に手紙を送ることはあたりまえのことで、一日のあいだに二~三往復することもめずらしくなかった。中学二年のときには、三人による交換日記も大学ノート三冊分ほどやった覚えがある。あれも私にとって、手紙の派生形だった。

高校生になって携帯電話を手に入れると、さすがに手紙のやりとりは減ったものの、それでも中学時代の親友への手紙と、相変わらずAちゃんへのごんちゃろ通信は書き続けていた。

ごんちゃろ通信の発刊は、私が十八歳になるまで続いた。十一歳から始めて、七年の月日が経っていた。

ごんちゃろ通信をやめた私はその後、ごんちゃろ通信に書いていたような内容を、mixiの日記に書き始める。そのころ出会った人たちのなかに、今もこのブログを読んでくれている人がいる。

わたしがブログを書く理由。それは、やめられないからである。二十年以上前から、日常の出来事を、考えごとを、妄想をひたすら書き綴ってきた。Aちゃんから返事が来なくなっても、誰からも読んでもらえなくても。書くことをやめられなかった。書いているとき、私はすべての嫌なことを忘れ、自由でいられる。この楽しさを知ったときから、私は書くことの虜となり、手紙、SNS、ブログと媒体を変えて書き続けている。

十年後はブログに書かなくなっているかもしれない。だけど十年後も、何かに書いていることだけは確かだと言える。十一歳のとき、ひとりぼっちの教室でAちゃんに手紙を書いていたように。これを読んでくれている、見知らぬたくさんのAちゃんに向けて。

 

文学フリマ大阪11に初出展します!

9月10日(日)に開催される『文学フリマ大阪11』に初出展します!

以下はその告知です。

 

 

 

 

概要

イベント名:文学フリマ大阪11

開催日時:9月10日(日)11:00~17:00

場所:天満橋駅すぐ OMMビル2階 A・B・Cホール

入場料:無料

 

bunfree.net

 

 

出店情報

サークル名:心斎橋Univ.

ブース番号:J-55

 

入って右行ってすぐです

 

書籍:マクドナルドの小説

 


サイズ:A5判 82P

価格:600円

 

心斎橋のシナリオスクールで知り合った男女10人の書き手による、マクドナルドをテーマとした非公式アンソロジー小説になります。

 

甘酸っぱいマックグリドルソーセージ、故郷の思い出のフィレオフィッシュ、苦々しいグラコロバーガーなど、いろんな人生のシチュエーションにおけるマクドナルドを描いてみました。

 

 

本文抜粋1@発言まとめメーカー

 

 

本文抜粋2@発言まとめメーカー

 

 

本文抜粋3@発言まとめメーカー

 

 

どなたさまも、どうぞお気軽にお立ち寄りください😆

 

 

webカタログはこちら☟

c.bunfree.net

2023年8月の振り返り

文学フリマ案件もやや落ち着いてきたので8月を振り返っていきます。

8月は風邪を引いて体調を崩したことや、猛暑でそんな気がまったく起らなかったことから、ぜんぜんお出かけしていません。とはいえもともと夏のアクティビティにあまりなじみがない人間なので、例年どおりと言えるかも。むしろことし初めて同人誌の制作活動をしたことで、逆に充実した夏になった実感があり、毎年これでいきたいくらい。そんな8月。

 

 

1week~2week

 

中崎町の『太陽ノ塔cafe』に置き忘れた帽子をとりに行ったあと、天満の絶品クレープ屋『あまのじゃく』でクレープを食べる。

 


クリームソーダをのんだあとにクレープだと…? と自分でも思ったけれど、『あまのじゃく』さんは私の体感では空いていることのほうがめずらしいお店なので、このチャンスを逃す手はなかった。

大阪の美味しいクレープと言えば難波のアルションだけれど、それに匹敵するぐらい美味しい。おすすめです。もともとは会社の先輩に教えてもらったお店。

 

7月末に京橋にオープンしたバーガーキングに行く。

 

 

バーガーキングは店舗数が少ないこともありこれまで行ったことがなかったんだけれど、グルメな知り合いからハンバーガーはバーガーキングがいちばん美味しいと聞き、行かない手は無いと訪問。

たしかにすごく美味しかったものの、私が「ハンバーガー」という食べものに求めているのは「マクドナルドの味」というくらい、マクドが脳に刻みつけられているので、これからも基本的にはマクドに行くと思う。でもポテトがむちゃくちゃ美味しかったな~!

 

この夜、発熱する。

 

とつぜんの風邪

 

木曜日の22時半、なんだか股関節に発熱時特有の関節痛の兆しを感じて、念のため風邪薬を飲んで23時前に就寝。しかし午前3時半、発熱と、厚ぼったい喉の腫れで目覚める。

即座に喉の消炎薬ぺラックt錠を飲み、アイスノン枕を敷いて再び眠るも、午前6時時点で37.8℃の熱。

この週は睡眠時間もたっぷり取っていたし、前夜まであんなに元気だったのになぜ?!

こんな劇症、もうコロナとしか思えない!!!

と確信したけれど、PCRの結果は陰性でただの夏風邪(上咽頭炎)でした。

金曜土曜の二日間寝こんだら治るも、老化のせいか、上咽頭炎をやると咳喘息が出るような体になってしまっていて、風邪が治っても一週間くらい咳喘息がつづいたことがつらかった。

 

それにしても、私の風邪はこれまでなら、数日前のあれ(寝不足、冷え、不特定多数の集まりなど)が原因だな…と心当たりがあるものなのに、今回の夏風邪はそういったものがなく、前夜まで健康そのものだったのにとつぜん発症してしまい、ふだんからビタミンCやB群のサプリもガンガン飲んでいるのに寝こんでしまうなんて、これ以上対策しようが無いじゃないかと自暴自棄な気持ちになる。

唯一過不足があるなら、暑さのあまりマスクをしない場面が多かったくらいなので、この3年マスクをしつづけたことで、免疫機能がだいぶ落ちているのかもしれない。もはや免疫がバージョンアップするために最新の風邪菌を求めたという仮説も。(?)

5月もマスクを外したとたん風邪をひき、三ヶ月後の8月にも風邪をひいたということは、つぎの風邪は11月かもしれない?!

 

快気祝いに食べたロイホのメロンパフェ

 

3week

 

お盆休み。

同人誌の表紙をグラフィックデザインツール『canva』で作成する。

 

 

ここに至るまでには、画用紙とポスカでお絵描きしてみるも、自分の画力の無さに打ちのめされ、絶望する段階を踏んでいるんだけれど、多くは語るまい。

グラフィックデザインツールの『canva』は素晴らしい代物で、どんな人でもそれっぽいデザインのポスターやリーフレットを簡単に作成できる優れものなので、私は感謝の気持ちをこめて有料版に課金したけれど、無料でも利用できるのでとてもおすすめ。

 

映画『バービー』を観る。

 

 

むちゃくちゃ良かった。ことし観た映画の中でNO.1かも。感想はまたべつでまとめたい。(まとめました👇)

 

gonzarezmm.hatenablog.com

 

この週から会社の社員食堂が工事で一ヶ月ほど使えなくなり、ランチ難民となる。

ひとまずセブンイレブンのお弁当やオリジン弁当などを利用するも、しっくり来ないのでひさびさにお弁当を作った。

 

おにぎらず

 

おにぎらずを初めて作ってみたところ、むちゃくちゃ時間がかかって、普通にお弁当箱に詰めたほうがはるかに手軽なことを学ぶ。二度とおにぎらない。

 

4week

福島第一原発放射能汚染水の海洋放出が決まった上に放出が始まり、怒りで息苦しくなる。

私はど真ん中の水産業界で働いており、海洋放出が始まって中国輸出が止まったり、国内消費が鈍ることで思いっきり困る立場なのに、私の上司である60代男性はわけしり顔で「海洋放出するしかないやろ」「基準値満たしてるから安全」「中国の方が危ない排水流してる」などと言っており、もう腹が立って立って仕方がない。さすがは30年間自民党を支持し続けた、この国を駄目にした世代だと思う。

岸田総理をはじめとした自民党に対する怒りは当然のことだけれど、この件に関して最も許せない、憎んであまりある相手は、岸田と会談して海洋放出を断固否定の立場を取らなかった全漁連の会長と、いつも与党の決定をただ発表するだけのマスコミ各社でもある。

 

と怒り心頭ながらも、予定していた遊びの約束をこなしていた。

 

福島『一本松』

 

サル食堂&ナガラビットカフェ

 

京橋『風の街』


なんだかもう、苦しいことと楽しいことがいっぱいで、心情は阿修羅像

 

 



同人誌を印刷所に入稿する。

締切りは30日だったんだけれど、なにか不備があった時のために4日早い26日に入稿したら、あれよあれよと進んでしまい、印刷所から最終確認の電話が来て校了となる。

しかしその日の夜中(あるある)になって、今さら自分が決めた仕様「一段組」「文字サイズ:11pt」がすごく変であることに気づいて、いますぐ「二段組」「文字サイズ:せめて9.5pt」に変更したくなり、印刷所にその旨を連絡するも翌朝に「今から仕様変更するなら追加で14,000円かかります」と返ってきて、撃沈。

 

27日日曜日はずっと鬱々としながら、家の掃除や洗濯やアイロンかけやお弁当の惣菜づくりなどをして過ごしました。ハァ~~~~~、鬱。

そういうわけで、私が初めて刊行する同人誌『マクドナルドの小説』は、老眼にもすごくやさしいユニバーサルデザインとなります☆彡(これで乗り切る算段)

まじでもう、二度と締切り前に入稿なんてしない。なんのメリットもない。もしくは電話がかかってきたときに「よくわからなくて早めに入稿しただけだから、締切りの30日13時までデータ確認に入らないでください」と言えばよかった~~~~~!!!!!

今年最大の後悔で、しばらくのあいだちょっと立ち直れなかった。

 

 

美味しいもの

 

とはいえ今ではすっかり元気。

失敗は失敗として反省して、次回以降に活かして、来週の文学フリマに向けて前向きに頑張っていきます。