ごんブロ

だいたい月に一度、本や映画の感想を書きます

32歳にしてようやく政治と向き合わざるを得なくなったという話

一年前から、政治について考えるようになった。おかしなことではないし、私だけではないと思う。それくらい、2020年は特別な年だった。
緊急事態宣言。一律給付金。アベノマスク。どれもこれも人生で初めての経験だった。考えないわけにはいかない。霞が関で決められることは自分たちの生活に直結している。
恥ずかしながら、私はこれまで政治に興味があったとはとても言えない。選挙には行くけれど(それすら欠かさず行ったとは言えない)、どの政党がどんなカラーであるとか、どんな人が党首なのかも知らなければ、国会で今審議されていることがどんな法律なのか知ろうともしてこなかった。すべて自分には関係がないと思っていたし、政治に詳しい人間=性格に難のある男性というイメージしかなかった。
そうして政治に対して関心を持ってこなかったこれまでが、今の現状を作ってきたのだと思う。
政治のことはずっと分からなかった。二十歳になって参政権を得て、だけど政治のことなんて何も分からなかった。こんなことはもっと世事に詳しい大人が考えて決めることで、何も分からない私には関わる資格がないし、関係無いとずっと思っていた。けれど私はもう三十二歳の、誰がどう見ても立派な大人であり、この社会を構成する一人で、今後社会が悪くなっていくとすれば、それはまぎれもなく政治に無関心だった自分のせいでもあるのだった。
もう政治のことなんて何も分からないでは済まされない。だからちゃんと興味を持つし、ちゃんと調べるし、考えるし、口に出す。一年前からそうするようになった。
日々ちゃんと興味を持って考え、調べていく内に、自分の芯にある考えやスタンスがはっきり見えてくる。共感出来る考えを持つ別の人間の意見をたくさん目にしていくことで、自分の意見を言葉にすることが出来るようになる。最近はようやくそこまで来たので、あまりにも政治に反対意見がある時は、政党や首相官邸のメールフォームに要望を送るようになった。
自分がしてみて初めて分かったことだけれど、政治を批判するのにはそれなりに勇気がいる。まずは知識が必要で、勉強するには時間とエネルギーも要る。生活に余剰があるからこそ出来ることだと思う。だからこういうことこそ、出来る人が出来ない人の分までしなければならないんだと思う。
「誰を選んでも同じ」とは絶対に思わない。「頑張っているんだから、政治家の批判はやめよう」という意見にも頷けない。ちゃんと政治と政治家について知り、自分の判断のもとで投票して、仕事を見張り、まずい時には批判し、駄目なら投票先を変える。そういう成人の国民に与えられた権利と責任を放棄するのはもうやめにしたい。
そういうことを考えている昨今です。

 

◎政治について知るのに私が使っているもの
現時点でのまとめとして書いておく。

NHKニュースウェブ
NHKの政治欄はさすがに万人に分かりやすく出来ている。選挙とか本当に速い。

 

東京新聞
現政権におもねる姿勢がほぼ無い攻めた新聞。

 

国会中継
TV中継しているけれど仕事中はもちろん見られないので、youtubeにあるログで聞きたい質疑応答の部分を聞く。
議事録は国会会議議事録で検索出来る。

 

Twitter
国会議員や政治の専門家(学者、ジャーナリスト)、好事家をフォローしておく。
国会議員なら自分たちの党の国会質疑のスケジュールや答弁の結果まで書いてあったりするので追いかけやすい。
国会パブリックビューイング(国会審議の様子を街頭で流す活動をする市民団体)代表の上西充子さん(noteに質疑応答の書き起こしを載せてくれる)、国会中継の動画に字幕をつけてアップするEMILさんなどをフォローしている。

ほかにも色々。ポリティカル色は弱めですが、文春オンラインと現代ビジネスは昔から好きで今もよく見ている。